「サッカーのまち」復活期待 五戸に新チーム4月発足

U―15チームの体験練習会に参加する選手たち。今年4月から新たに年代別の3チームが発足する=1月下旬、五戸町
U―15チームの体験練習会に参加する選手たち。今年4月から新たに年代別の3チームが発足する=1月下旬、五戸町
サッカーが盛んなことで知られる五戸町に4月、高校生以下を対象とした新たなクラブチームが発足する。町内では競技人口の減少や2021年度末に青森県立五戸高の閉校を控えるなど、子どもたちがプレーする場は年々失われつつあった。“サッカーのまち”復活.....
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 サッカーが盛んなことで知られる五戸町に4月、高校生以下を対象とした新たなクラブチームが発足する。町内では競技人口の減少や2021年度末に青森県立五戸高の閉校を控えるなど、子どもたちがプレーする場は年々失われつつあった。“サッカーのまち”復活の期待を背負うクラブ関係者は「五戸から世界で戦える選手を育てたい」と大きな夢を掲げる。[br][br] 事務局の町スポーツ振興公社によると、新たに発足するのは、U―12(12歳以下)とU―15、U―18の3チーム。年代別に受け皿があるため、小学校から高校まで一環した指導ができる。それぞれ町外からも入会を受け付ける。U―12は、現存する「五戸すずかけスポーツ少年団」の指導者が新チームに移る形で設立するという。[br][br] 各チームとも既に多数の入会希望者がおり、U―15については、これまでに開催したクラブ説明会や体験練習会に、六戸町や十和田市からも参加があった。U―18は、五戸町と八戸市の高校生8人で活動をスタートする見通しだ。[br][br] 名選手を多数輩出してきた同町だが、近年は少子化や子どもたちが親しむスポーツの多様化により、競技を取り巻く環境は厳しい状況にある。関係者によると、町立五戸中のサッカー部員は現在、女子も含めて5人で、昨秋の県中学新人大会には、他校との合同チームで出場。五戸高の閉校が決まったこともクラブチーム設立の機運を高めた。[br][br] 新クラブの誕生によって、一度は諦めかけたサッカーに再び挑戦することを決めた生徒もいる。五戸中1年の三浦礼翔(あやと)さん(13)は、昨年度まですずかけスポーツ少年団に所属していたが、同校のサッカー部員が少なかったことなどから、中学入学後は陸上部に入部。4月からは部活動を続けながらU―15のカテゴリーに入会する予定だといい、「環境が整ったクラブが町内にできてうれしい。またサッカーができることに感謝したい」と笑顔を見せる。[br][br] 各チームでは、日本サッカー協会の公認ライセンスを持つ指導者が監督やコーチを務める。チーム運営や選手育成に携わる「クラブダイレクター」に就任する同協会東北地域統括ユースダイレクターの手倉森浩さん(同町出身)は取材に、「これまでのサッカー人生で学んだことを子どもたちに還元し、日本代表や世界の舞台で活躍する選手を育てたい」と強調。[br][br] 五戸サッカー協会の鈴木裕之会長は「小学生から高校生まで継続して競技に打ち込めるのは素晴らしい。選手には大きな夢を持ってプレーしてほしい」と話した。U―15チームの体験練習会に参加する選手たち。今年4月から新たに年代別の3チームが発足する=1月下旬、五戸町