【北奥羽のクマ事情】(1)夜や早朝、人里に出没も

立ち上がる二ホンツキノワグマ、首元の白い月の輪が特徴=2020年9月、秋田県鹿角市田代平
立ち上がる二ホンツキノワグマ、首元の白い月の輪が特徴=2020年9月、秋田県鹿角市田代平
昨年の夏は、全国的にクマの出没が相次ぎました。北奥羽地方でも、各地で目撃情報や果樹園の被害が報告されました。では、実際にクマはどんな暮らしをしているのか、その一端をのぞいてみます。  ◇ ◇ ◇ 皆さんは、クマと聞いてどう思うでしょうか。第.....
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昨年の夏は、全国的にクマの出没が相次ぎました。北奥羽地方でも、各地で目撃情報や果樹園の被害が報告されました。では、実際にクマはどんな暮らしをしているのか、その一端をのぞいてみます。[br][br]  ◇ ◇ ◇[br][br] 皆さんは、クマと聞いてどう思うでしょうか。第一声は「怖い」「襲われる」「食われる」などなど。一方で、このほ乳類はどこか親しみ深い動物です。昔話に登場するクマは、人間と一緒に遊びます。そして、どの家にもクマのぬいぐるみは一つや二つはあって、子どもたちも大好きです。[br][br] 怖い印象と、かわいい印象。どうしてこのように二つの側面があるのでしょうか。[br][br] 先日、写真の会の集まりでクマの話をしました。なぜクマかと言えば、昨年はクマの出没が相次ぎ、九州を除く全国各地(特に関西から北陸、新潟、長野など)でさまざまな被害、さらには死傷者も出る状況だったからです。[br][br] 八戸市内の出没報告も何件かありました。また、十和田市内に出没したクマが、街中を逃げ走る様子が本紙紙面に掲載されたのも記憶に新しいところ。そんな中、私もクマを撮りたいと駆け回りました。[br][br] さて、動物園以外でこのほ乳類を見るには、どうしたらよいでしょうか。北東北3県の山間部に行けば、道路沿いで時折目撃します。それでも、なかなかすばしっこくて、写真を撮るのは難しい部類だと思います。[br][br] また、人里近くの桃やリンゴなどの果樹や栗などに寄ってくるときもあります。しかし、用心深く夜や早朝など、人気のない時を狙って現れます。結構身近にいて目撃報告もあるのに、意外と合えないこの不思議な動物について考えてみたいと思います。[br][br] この連載では、二ホンツキノワグマを取り上げます。体長は約1・5メートル。立ち上がると約2メートルになるでしょうか。色は黒で、のど元に白い月の輪の模様があるのが特徴で、本州全域と四国に少数生息しています。一方、北海道に生息するのはヒグマ、体長は2メートルを優に超えます。大きさの違いだけでなく、習性の違いもあるようです。立ち上がる二ホンツキノワグマ、首元の白い月の輪が特徴=2020年9月、秋田県鹿角市田代平