採用支援で地元に恩返しを 小笠原さん(東北町)Uターンし起業

2019年に東北町にUターンし、起業した小笠原咲絵さん。「青森で自分の仕事に誇りを持って働ける人を増やしたい」と話す
2019年に東北町にUターンし、起業した小笠原咲絵さん。「青森で自分の仕事に誇りを持って働ける人を増やしたい」と話す
故郷に貢献したい―。東北町の小笠原咲絵さん(34)は、2019年に約10年間勤めたリクルートのグループ会社を退職し、地元にUターンした。「地域の発展につながる仕事を」と前職の経験を生かして起業。フリーランスの採用コンサルタントとして青森県内.....
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 故郷に貢献したい―。東北町の小笠原咲絵さん(34)は、2019年に約10年間勤めたリクルートのグループ会社を退職し、地元にUターンした。「地域の発展につながる仕事を」と前職の経験を生かして起業。フリーランスの採用コンサルタントとして青森県内を飛び回り、中小企業などの支援に当たる。[br][br] もともとは県外での生活に憧れていた。意識が変わり始めたのは東京で過ごした大学生の頃。新たな友人ができるたびに古里のことを紹介し、「自分のアイデンティティーは青森なんだ」と実感した。目に見えない地域とのつながりを大切にするようになり、「いつかは地元のために」と考えるようになった。[br][br] 就職してからは、仙台や新潟、宇都宮などで勤務し、求人広告の営業や社員のマネジメントなどを担当した。地域に雇用を生み出すことや、中小企業の悩みを一緒に解決することにやりがいを感じた。[br][br] 順調にキャリアを積む中で転機は急に訪れた。育休中だった際、病気を患った母親の介護やサポートが必要になった。これを機にUターンを決断。「社会人生活で培ったスキルがどう役立つのか自分の力を試したかった」と19年7月に起業し、地元で新たな夢にチャレンジした。職場の同僚だった夫の亮太さん(34)も東京で経営コンサルタントとして独立していたことも刺激になった。[br][br] 現在は県内で中小企業の人事業務の代行や社員のフォローなどを請け負うほか、経営者や人事担当者に採用のノウハウを指導。大学でのセミナーやワークショップに参加し、学生の職業選択の支援なども行う。[br][br] 起業してからの約1年半を振り返り、「やりがいがあり、青森に戻って良かったと思うことしかない」と充実感を込める。家族のように迎えてくれる取引先の温かい言葉や、仕事と子育てとの両立のしやすさも励みだ。[br][br] 「自分の仕事に誇りを持って働ける人を増やしたい。それが青森の企業、経済の発展につながる」。若手コンサルタントは、地元への“恩返し”のため、これからも走り続けるつもりだ。2019年に東北町にUターンし、起業した小笠原咲絵さん。「青森で自分の仕事に誇りを持って働ける人を増やしたい」と話す