出初め式、祝賀会相次ぎ中止 新年行事にもコロナ禍

1月に八戸市で開催された出初め式。北奥羽地方では新型コロナウイルスが来年の新春行事にも影響を及ぼす
1月に八戸市で開催された出初め式。北奥羽地方では新型コロナウイルスが来年の新春行事にも影響を及ぼす
新型コロナウイルスの感染拡大により、北奥羽地方で、新春行事の中止や縮小の決定が相次いでいる。沿道に多くの観覧者が集まる消防団の出初め式や、大勢の関係者が一堂に会する自治体など主催の新年祝賀会は、感染予防の観点から、中止が全体の6割以上に及ぶ.....
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 新型コロナウイルスの感染拡大により、北奥羽地方で、新春行事の中止や縮小の決定が相次いでいる。沿道に多くの観覧者が集まる消防団の出初め式や、大勢の関係者が一堂に会する自治体など主催の新年祝賀会は、感染予防の観点から、中止が全体の6割以上に及ぶ。開催する場合でも、式典を簡略化するなど内容の見直しを迫られる上、今後の感染動向次第では開催できなくなる可能性もあり、現場が対応に苦慮する。[br][br] 出初め式は16日時点で、28市町村のうち、八戸市や久慈市、三戸町など17市町村が開催の見送りを決めた。八戸市や階上町、野田村などでは、市消防団団長ら幹部らのみによる安全祈願祭を代替行事として実施し、地域の安全やコロナの早期収束を願う。[br][br] 洋野町では当初1月3日に予定していたが、町内で感染者が確認されたため、中止とした。町消防団は今年3月、全国から10の消防団しか選ばれない2019年度「特別表彰まとい」を受けたが、コロナ禍により町民に報告できていない。担当者は「年間通じて活動ができなかった。広く町民に伝えられず残念だ」と悔しさをにじませる。[br][br] 一方、むつ市や二戸市など10市町村は現時点で感染予防策を講じた上で開催を予定。三沢市では参加者にフェースシールドやマスクの着用を徹底させ、式典会場にはこれまでより広い市公会堂の大ホールを選んだ。ただ、屋外での観覧について、市民に積極的に周知しない考え。市消防本部警防課は「できれば団員の晴れ姿を多くの市民に見てほしいが、状況を考えると仕方ない」とやりきれない思いを語る。[br][br] 新年祝賀会についても、もともと開催を予定していなかった4町村を除けば、18市町村が中止を決定した。六戸町総務課は「ぎりぎりまで話し合ってきたが、近隣地域の感染状況を見て判断した」、野辺地町総務課も「感染が広まる現状を考えるとやむを得ない」とそれぞれ見送りの理由を明かす。[br][br] 八戸市やむつ市などでは実施予定だが、入場人数の制限を設けるほか、南部町と三戸町では式典のみを行うなど、それぞれ独自の対策を講じる。[br][br] 八戸市では、招待する企業の出席者を1社2人までと例年より減らすほか、時間短縮や飲食物の提供を行わないなどの対応を取る。担当者は「毎年の新年の恒例行事。感染予防対策を徹底し、できる限りのリスクを排除した上で開催したい」と話した。1月に八戸市で開催された出初め式。北奥羽地方では新型コロナウイルスが来年の新春行事にも影響を及ぼす