【月刊Dash】ヴァンラ―レ八戸FW黒石貴哉 チーム屈指のスピードスター

チーム屈指のスピードスター・黒石貴哉
チーム屈指のスピードスター・黒石貴哉
ヴァンラ―レ八戸の今季リーグ戦は残り2試合。第31節終了時点で7勝9分け15敗、15位となっており、Jリーグ参入初年度だった昨季(10位)の成績は上回れないことが確定している。チームの成績が低迷気味の中でも、右肩上がりに調子を上げ続けている.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 ヴァンラ―レ八戸の今季リーグ戦は残り2試合。第31節終了時点で7勝9分け15敗、15位となっており、Jリーグ参入初年度だった昨季(10位)の成績は上回れないことが確定している。チームの成績が低迷気味の中でも、右肩上がりに調子を上げ続けているのが、FW黒石貴哉だ。FW登録だが、俊足を生かし、ここ数試合ではDFで起用されるなど、攻守にわたって活躍が光る。「誰にも走り負けない。守備的なポジションでも得点を狙い続ける」。チーム屈指のスピードスターがさらなる飛躍を誓っている。[br] (10日発行の月刊スポーツマガジンDash12月号から記事をセレクトしてお届けします)[br][br] 小学、中学時代は地元J1チームの下部組織に所属し、将来は「プロ入り」の夢を抱いていた。高校は全国高校選手権県大会準優勝が最高成績の地元兵庫の神戸国際大付、大学も関西学生リーグ2部の姫路獨協大でプレー。今季、一緒に八戸に加入したDF伊勢渉は当時からのチームメイトだ。[br][br] ただ、高校、大学とも全国的に知られるような強豪ではなく、「厳しい練習はしていなかった。大学は1部に昇格しても最下位に終わるなど、好成績は残せなかった」。選手としても無名に近かった。[br][br] それでも「プロ選手」の夢は諦め切れず、大学4年時には山口、岡山など、さまざまなチームのセレクションに挑戦。Jクラブからのオファーはなく、「高校時代にもっと自分に厳しく練習しておけばよかったかな」と後悔の念を感じたこともあったが、粘り強く選考会に足を運んだことが功を奏し、JFL(日本フットボールリーグ)の滋賀との契約をつかみ取った。[br][br] 滋賀に加入した2019年が転機となった。これまでのチームではFWとして得点を狙う役割しか担ってこなかったが、当時の滋賀監督だった中口雅史監督に持ち前のスピードや体幹の強さを買われて、サイドMFにコンバート。「サイドでのドリブルの仕掛け方や守備の対応を学んだ。今のスタイルを確立できたと思う」[br][br] 今季は中口監督と共に八戸に移籍。悲願だったJリーガーの夢をかなえ、「小学生の頃からの夢が実現した」。リーグ戦にはサイドMFやDFとして、ここまで28試合に出場し、3得点を挙げている。[br][br] 自身の持ち味として「縦へのスピードと体力」とフィジカル面を挙げる。対戦相手からは八戸の得点源として、かなり警戒されている場面も見られ、「J3でも通用しているという実感がある」と充実感がにじむ。[br][br] ここ数試合は守備の最重要ポジションのセンターバックとしても活躍しているが、積極的な攻撃参加も健在。「初めての挑戦。仲間やコーチ陣に位置取りや守備、攻撃の組み立て方を学んでいる」と話し、日々の成長を実感している様子だ。チーム屈指のスピードスター・黒石貴哉