コロナ禍の忘年会シーズン 飲食店、予約低調も「最善尽くす」

忘年会シーズンに突入したが、新型コロナウイルスの影響で予約が低調な八戸市内の飲食店。各店では座席数の削減や店内の消毒を行うなど、感染防止を優先する=4日、八戸市
忘年会シーズンに突入したが、新型コロナウイルスの影響で予約が低調な八戸市内の飲食店。各店では座席数の削減や店内の消毒を行うなど、感染防止を優先する=4日、八戸市
感染拡大が続く新型コロナウイルスの影響は、忘年会シーズンに突入した青森県内の飲食店にも暗い影を落としている。忘年会を自粛する企業や団体も多いことから、多くの店で大人数の予約は低調で、週末に少人数の予約が入る程度だ。全国で感染が拡大して以降、.....
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感染拡大が続く新型コロナウイルスの影響は、忘年会シーズンに突入した青森県内の飲食店にも暗い影を落としている。忘年会を自粛する企業や団体も多いことから、多くの店で大人数の予約は低調で、週末に少人数の予約が入る程度だ。全国で感染が拡大して以降、収入は落ち込み、春の歓送迎会、大型連休、お盆に続き、今年最後の書き入れ時も逃すことになる。しかし、各店は安心できる環境で忘年会を楽しんでもらおうと、座席数の削減や店内の消毒徹底などで来店客を迎える構え。「落ち込んでばかり、いられない」「自分の店から感染者を出さないよう最善を尽くす」。そんな決意を胸にきょうも店に明かりをともす。[br][br] 同市十八日町に構える洋風居酒屋「バル8」では、今月の予約は1件のみ。オーナーの堀部晋史さん(34)は「昨年は大人数の予約が次々と入って予約でいっぱいだったんだけど…」と肩を落とす。[br][br] 昨年4月に移転オープン。順調に客足を延ばしてきた最中にコロナ禍に見舞われた。にぎわいはなくなり、月の売り上げも半分にまで減少。来店者がゼロの日もあった。しかし、支えられたのは常連客の優しさ。連絡をくれたり、店を訪れて声をかけてくれたりと、その思いに救われてきた。[br][br] 苦しい営業が続いていたが、自身を見つめ直す時間もでき、こういうときだからこそ「深く語り合える出会いの場所」が必要と奮起。今月、新店舗を立ち上げることを決意した。[br][br] 「周りにも大丈夫かと言われる。正直、忘年会の予約も少ない中で不安もある」と本音も。「でも、コロナもきっと終わる。助けてくれたお客さんにいつか恩返しがしたい」。“その日”が来ることを信じ、今は困難を乗り切る覚悟だ。[br][br] 同市朔日町の韓国料理「これ庵」でもコロナの影響は大きい。忘年会シーズンの現在も予約が入るのは週末だけ。団体名での予約はほとんどなくなった。ただ、最近は大人数の予約が減り、少人数での来店客が増えていることに、男性店長(41)は「お客さんも人数などを調整し、感染対策をしてくれているように感じる」と率直な思いを語る。[br][br] 店内では席数を通常時の半分以下に減らし、次の来店客を迎え入れる際は時間を空け、洗浄と消毒を徹底。売り上げが激減するも、テークアウトなどにも対応しながら、「店としては楽しく食事してもらうのが一番」と言い切る。[br][br] 市内の事業所では7日にクラスター(感染者集団)が発生するなど、飲食業界を取り巻く環境は厳しいが、「来店客と店の双方が互いに安心できる感染症対策をこれからも続けていきたい」と力を込める。忘年会シーズンに突入したが、新型コロナウイルスの影響で予約が低調な八戸市内の飲食店。各店では座席数の削減や店内の消毒を行うなど、感染防止を優先する=4日、八戸市