感染力強める冬のウイルス対策「各自の意識でリスク減らして」

今冬の感染対策は、こまめな換気や手指消毒など個人レベルの感染予防が重要となる 
今冬の感染対策は、こまめな換気や手指消毒など個人レベルの感染予防が重要となる 
八戸市を含む東北地方太平洋岸の冬は、少雪で乾燥し、厳しい寒さが特徴だが、同時にウイルスが感染力を強める時期でもある。外気温の低さから暖房の効いた室内にこもりきりになり、窓を開けての適切な換気など感染対策をためらうと、感染リスクは上昇する。世.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 八戸市を含む東北地方太平洋岸の冬は、少雪で乾燥し、厳しい寒さが特徴だが、同時にウイルスが感染力を強める時期でもある。外気温の低さから暖房の効いた室内にこもりきりになり、窓を開けての適切な換気など感染対策をためらうと、感染リスクは上昇する。世界的に新型コロナウイルスの感染拡大が続く中でもあり、八戸市保健所の工藤雅庸所長は「免疫力も低下しがちな時期。各自が意識を高く持ち、感染リスクを減らすことが重要だ」と、十分な予防対策を講じるよう呼び掛けている。[br][br] ウイルスは気温16度以下、湿度40%以下の低温低湿の環境を好むとされる。空気が乾燥している上に気温が低い冬は、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症が流行しやすい。[br][br] 一方で、冬期間は外気温の低さから窓を閉め切り、閉じた空間にこもる時間も増えるため、密閉や密集など感染症がまん延しやすい環境を作り出してしまいがちだ。厚生労働省は30分に1回、5分程度の換気を推奨しているが、冬は窓を開けての換気が不十分になる恐れがあるため、換気扇を活用するなどの換気方法も提案している。[br][br] 換気に加え、加湿も重要だ。工藤所長によると、乾燥によって口の中の粘膜が弱まるため、体内のバリアー機能の低下が懸念される。「空気を乾燥させないようにするだけでなく、こまめにうがいをするなど、鼻や口を渇かさないように努めるべきだ」と注意を促す。[br][br] 学校やオフィス、保育施設、高齢者施設での対策については、それぞれの状況に応じて、できる範囲でリスクを減らす工夫が必要になる。特に乳幼児や高齢者はマスクを外してしまったり、体調不良を自分から訴えにくかったりと、自己管理が難しい。工藤所長は「外からウイルスを持ち込まないようにするのはもちろん、保護者や周囲の人が注意深く体調の変化を見逃さないようにすることが大切だ」と強調する。[br][br] オフィスなどでは「仕事中はしっかり対策をしていても、例えば昼食時や喫煙時間はマスクを外して談笑するなど気が緩みやすい」と工藤所長。会話を最小限にしたり、入室する人数を調整したりといった配慮も必要だ。[br][br] 忘・新年会シーズンで外食の機会も増える冬。感染対策をしている店舗を選び、店では座る位置を工夫したり、手洗いや手指消毒を徹底したりするなど個人レベルの対策も欠かせない。今冬の感染対策は、こまめな換気や手指消毒など個人レベルの感染予防が重要となる