【新型コロナ】住民に広がる不安、警戒感 2日連続感染者の三戸管内

管内で新型コロナウイルス陽性者が2日連続で確認された三戸地方保健所=27日
管内で新型コロナウイルス陽性者が2日連続で確認された三戸地方保健所=27日
三戸地方保健所管内で2日続けて新型コロナウイルスの感染者が確認されたことを受け、地域住民からは27日、「いつかはと思っていたが…」「詳しい情報がほしい」と不安の声が漏れた。一方、行政や医療機関は感染拡大防止へ向け「改めて気を引き締めなければ.....
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 三戸地方保健所管内で2日続けて新型コロナウイルスの感染者が確認されたことを受け、地域住民からは27日、「いつかはと思っていたが…」「詳しい情報がほしい」と不安の声が漏れた。一方、行政や医療機関は感染拡大防止へ向け「改めて気を引き締めなければ」と警戒感を強めた。[br][br] 三戸管内は、南部、三戸、五戸、田子、階上、新郷の三戸郡6町村とおいらせ町にまたがる。隣接する八戸市や上十三管内でクラスター(感染者集団)が発生するなど春以降、感染が広がる中、感染者ゼロが続いていた。[br][br] 青森県は感染者への誹謗(ひぼう)中傷などを招かないよう、保健所管内別の公表にとどめており、26日に初の感染が確認された三戸管内でも町村名を明らかにしていない。[br][br] おいらせ町のパート女性(34)は「対策のためにも情報がほしい。不安ばかりが募る」と硬い表情。27日は10歳未満の子どもの感染も確認された。子育て中の同町の自営業男性(49)は「子どもも感染したと知り、余計に心配だ」とこぼした。[br][br] 飲食店や観光施設の関係者の心境も複雑だ。五戸町の飲食店の男性店主は「もし自分の町から感染が発生したらと思うと怖い。すでに感染防止対策は講じているが、警戒しなければ」。階上町の観光施設で働く60代女性従業員も「お客さんにも検温や消毒をしてもらい、換気にも気を付けているが、引き続き対策を徹底したい」と強調した。[br][br] 行政や医療機関は感染拡大防止に注力する構えだ。田子町の山本晴美町長は「ウイルスが入りこんでからの対応はかなりのエネルギーが必要になる。新型コロナを身近なものとして捉え直し、住民にも警戒の強化を呼び掛けたい」と予防策の重要性を訴えた。[br][br] 市部に比べてマンパワーが少ない医療機関も警戒レベルを上げる。南部町苫米地の「はらだクリニック」(原田英也院長)は敷地内にプレハブを設置し、19日に発熱外来を開始したばかり。原田院長は「遅かれ早かれ感染が確認されると想定していた。患者に安心して来院してもらい、職員の安全も確保しながら地域医療を守りたい」と力を込めた。管内で新型コロナウイルス陽性者が2日連続で確認された三戸地方保健所=27日