【ハンター記者体験記】(2)手探り わなは仕掛けたけれど…

わなを設置し、カムフラージュのために土をかける記者
わなを設置し、カムフラージュのために土をかける記者
初回(22日付第2社会面)でニホンジカの若いメスを捕獲し、さい先の良いスタートを切った記者らのチーム。次なる成果を期待し、八戸市内で週末ごとにわなを仕掛けたが、その後約3週間は1頭も掛からず、試行錯誤の日々を送っている。ビギナーズ・ラックに.....
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 初回(22日付第2社会面)でニホンジカの若いメスを捕獲し、さい先の良いスタートを切った記者らのチーム。次なる成果を期待し、八戸市内で週末ごとにわなを仕掛けたが、その後約3週間は1頭も掛からず、試行錯誤の日々を送っている。ビギナーズ・ラックに気をよくし、「今度捕れたらお裾分けしますよ」などと触れ回った自分が恥ずかしい。[br][br] わな猟で使われる道具は、大きく分けて「くくりわな」と「箱わな」がある。「とらばさみ」は全面的に使用禁止となっている。箱わなは、箱やおりの形をしたわなで、エサで獲物を誘い出し、中に入ると扉が閉まる仕掛けだ。[br][br] 記者らが使用しているのはくくりわなで、金属製ロープで獲物の脚を縛って捕獲する。ロープの一方は木にくくり付け、反対側は輪っかにして踏み板と組み合わせ、獣の通り道に埋設する。獲物が板を踏むとバネの力でロープを跳ね上げ、脚を捉える仕組みだ。箱わなに比べ小型で軽く、値段も安いので何カ所にも仕掛けられる利点がある。[br][br] 成果を左右するのは設置ポイント選びだ。シカは集団で行動し、繰り返し同じ道を通ってえさ場を行き来する。足跡や木に残したマーキング痕、ふんや草木の食べ跡などが手掛かりになるので、市森林組合に勤務する工藤義治リーダーの情報は貴重だ。[br][br] これまで設置したポイントには、シカが頻繁に往来している“国道”が複数見られ、下草を軽く掘ったねぐらもあった。改めて生息数の増加に驚かされる。「3頭くらい掛かるんじゃないか」という気持ちで仕掛けたが、成果は連日ゼロ。間違いなくいるのに捕らえられず、もどかしい。[br][br] 特に悔しいのは、わなが作動したのに獲物に逃げられた「空弾き」だ。思い当たる主な原因は、設置時にバネを縮める力が弱く、脚にロープが掛かる前に逃げられたことだ。[br][br] シカに見破られた可能性もある。仕掛けたわなは土や草で覆うが、記者が仕掛けたわなを見たリーダーは「隠し方が甘いなあ」と苦笑い。がさつな性格を反省し、丁寧な設置を肝に銘じた。わなを設置し、カムフラージュのために土をかける記者