経常収支比率92・1% 財政の硬直化進む/八戸市19年度決算

八戸市は24日、2019年度の一般会計と各特別会計の決算を公表した。一般会計の歳入歳出差引額は38億1626万円で、翌年度に繰り越す財源を差し引いた実質収支は19億7273万円の黒字を確保。財政健全化法に基づく四つの財政指標はいずれも早期健.....
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 八戸市は24日、2019年度の一般会計と各特別会計の決算を公表した。一般会計の歳入歳出差引額は38億1626万円で、翌年度に繰り越す財源を差し引いた実質収支は19億7273万円の黒字を確保。財政健全化法に基づく四つの財政指標はいずれも早期健全化基準をクリアした。一方、財政構造の弾力性を示す経常収支比率が、前年度から0・2ポイント増え、過去最高の92・1%となり、財政の硬直化が進んだ。[br] 歳入は1101億6842万円(前年度比4・4%増)。市税は個人市民税や固定資産税が増加した一方、法人市民税が減少し、0・5%増の304億1293万円だった。[br] 地方交付税は8・9%増の190億4351万円。市債は2・9%増の130億5570万円だった。[br] 歳出は1063億5216万円(4・4%増)。義務的経費は4・9%増の483億6169万円で、人件費、扶助費、公債費がいずれも膨らんだ。[br] 投資的経費は、総合保健センターなどの整備事業が本格化した一方、屋内スケート場などの建設事業が終了し、全体では162億473万円と前年度から2・7%減少した。[br] 財政健全化法に基づく4指標のうち、実質公債費比率(早期健全化基準25・0%)は9・8%と0・5ポイント悪化。将来的に負担する実質的な負債の程度を示す将来負担比率(350・0%)は1・5ポイント改善し、127・4%だった。[br] 財政構造の弾力性を示す経常収支比率は、消費増税や、新たに屋内スケート場の維持管理費が発生した影響を受け、0・2ポイント悪化の92・1%。基金残高は前年度から8億円減少し、53億円だった。[br] 国民健康保険や介護保険など15特別会計もいずれも黒字を確保した。