田子町地域おこし協力隊の五十嵐さん ニンニク売り込みに注力 誘客図る写真展も

田子町特産のニンニクの売り込みや地域活性化に奮闘している五十嵐孝直さん
田子町特産のニンニクの売り込みや地域活性化に奮闘している五十嵐孝直さん
田子町地域おこし協力隊の五十嵐孝直さん(35)が、町の活性化へ向けて奮闘している。昨年5月の着任後、商社で勤務した経験を生かして町特産のニンニクの売り込みに注力。新型コロナウイルスの感染拡大で活動が制限される現在は、商店街の誘客を目指し、写.....
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 田子町地域おこし協力隊の五十嵐孝直さん(35)が、町の活性化へ向けて奮闘している。昨年5月の着任後、商社で勤務した経験を生かして町特産のニンニクの売り込みに注力。新型コロナウイルスの感染拡大で活動が制限される現在は、商店街の誘客を目指し、写真展を企画した。「町とニンニクの可能性を広げたい」。移住者として、ビジネスマンとして、熱い思いで活動に取り組む。[br] 五十嵐さんは川崎市生まれ、札幌市育ち。神田外語大英米語文学科を卒業後、海図を販売する商社に入社。25歳の時にシンガポールで現地法人を立ち上げ、6年にわたり責任者を務めた。[br] シンガポールで魅了されたのが、ニンニクやスパイスを使った料理の数々。帰国後、「日本では、おいしいシンガポール料理はなかなか味わえない。提供できればビジネスの可能性があるのではないか」と考え、起業を目指して退社。まずは欠かせない素材であるニンニクを勉強するため、地域おこし協力隊として田子町への移住を決意した。[br] 町産ニンニクについて「1個300円の単価でも売れる品質とブランド力があり、日持ちもする。大きな可能性のある商品だ」と評価する。[br] 昨年11月にはシンガポールの商社を訪問。持ち前の語学力を生かし、町が開発したニンニクの独自品種「美六姫(みろくひめ)」をPRした。「販路を拡大する際、ただ物を送るだけではなく、しっかりと思いを届けたい」と五十嵐さん。美六姫の特長や生産者の努力などを伝えた。[br] さらなる活動を企画していた矢先、新型コロナの感染が世界的に拡大。海外渡航だけでなく、青森県外への移動も制限された。「外へ行けないなら、中を温めよう」。気持ちを切り替え、町で撮りためた写真やフリー素材にキャッチコピーを付けた作品の展示会を、町中心街の空き店舗で今月5日から始めた。[br] 夕日を映す水田、道路を歩くカモシカ―。住民には当然でも、自身が驚き、魅力を感じた光景を並べた。「今は町ガーリックセンターに観光客が集中している。展示会は街歩きの仕掛けをつくる実験でもあるんです」と話す。[br] 将来は「自分のためだけでなく、町のためにもなるビジネスを展開したい。その時は田子のニンニクを仕入れ、PRできれば」。大きな夢を胸に、一歩ずつ歩みを進めている。[br] 写真展は町ガーリックセンター隣で20日まで開催。入場無料。時間は午前9時~午後3時。田子町特産のニンニクの売り込みや地域活性化に奮闘している五十嵐孝直さん