二戸市と八幡平市が推進協議会設立/奥南部漆物語の日本遺産認定受け

設立総会であいさつする藤原淳二戸市長(右)と田村正彦八幡平市長=11日、二戸市役所
設立総会であいさつする藤原淳二戸市長(右)と田村正彦八幡平市長=11日、二戸市役所
二戸市と隣接の八幡平市は11日、「日本遺産『奥南部漆物語』推進協議会」を設立した。両市の「“奥南部”漆物語~安比川流域に受け継がれる伝統技術~」が今年6月に「日本遺産」に認定されたことを受けて設置した。協議会は今後、両市を流れる安比川流域の.....
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 二戸市と隣接の八幡平市は11日、「日本遺産『奥南部漆物語』推進協議会」を設立した。両市の「“奥南部”漆物語~安比川流域に受け継がれる伝統技術~」が今年6月に「日本遺産」に認定されたことを受けて設置した。協議会は今後、両市を流れる安比川流域の漆文化の調査研究、誘客に向けたPRに取り組む。[br] 日本遺産は、有形・無形の文化財を生かした地域の魅力発信に向け、その土地の歴史や特色にまつわるストーリーを自治体から公募して文化庁が認定する制度。安比川流域には古くから木地師や塗師(ぬし)、漆搔(か)きが多く住み、一体的に漆文化を受け継いできた。[br] 設立総会は二戸市役所で行われた。協議会は両市の関係者で構成し、会長には藤原淳二戸市長、副会長には田村正彦八幡平市長が就任。市民の地域への愛着醸成や交流人口増加による活性化が目的で、文化財、産業観光、地域振興の3部会を設ける。[br] 国の補助を受けられるのは2020~22年度の3カ年。初年度は漆文化にまつわる伝承や言い伝えの資料を収集し、観光につなげるための調査を進めるほか、地域での学習に活用できる冊子の作成などを実施する予定。事業の詳細は、今後各部会で詰める。[br] 文化庁は東京五輪・パラリンピックに向けたインバウンド(訪日外国人客)需要に応えるため、これまで日本遺産を約100件認定した。ただ、新型コロナウイルスの影響でインバウンド(訪日外国人客)需要は低迷しており、両市では当面は県内など国内の誘客を見据え、状況を見つつ国外への発信も視野に入れる。[br] 同日の協議会で藤原二戸市長は「2市のつながりを生かし、漆文化を多くの人に見てもらいたい。地元の人が地域に誇りを持てる事業になれば」と述べた。設立総会であいさつする藤原淳二戸市長(右)と田村正彦八幡平市長=11日、二戸市役所