八戸市八日町の複合ビル、今月末完成 再開発構想浮上から8年余り/商業的機能強化に期待

今月末に完成する複合ビル「DEVELD(ディベルド)八日町」=24日、八戸市
今月末に完成する複合ビル「DEVELD(ディベルド)八日町」=24日、八戸市
八戸市八日町の旧長崎屋跡地の再開発計画で、建設が進められていた複合ビル「DEVELD(ディベルド)八日町」が今月末に完成する。2012年の再開発構想の浮上から8年余り。長らく空きビルだった場所が解消され、地上13階建て高さ40メートルを超え.....
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 八戸市八日町の旧長崎屋跡地の再開発計画で、建設が進められていた複合ビル「DEVELD(ディベルド)八日町」が今月末に完成する。2012年の再開発構想の浮上から8年余り。長らく空きビルだった場所が解消され、地上13階建て高さ40メートルを超える新たなランドマークが誕生する。ビルには分譲マンションと商業テナント、オフィスが入居し、街なか居住は100人以上増える見通し。中心街は、「はっち」など公共施設の整備が中心だったが、民間主導の取り組みによって今後、中心商店街に活力が生まれ、商業的機能の強化に期待がかかる。[br] 複合ビルは同市の総合建設業・田名部組などで組織する「新八日町プロジェクト」(田名部智之社長)が建設。13階建て全高43メートルと市内最大級の高さで、敷地面積は約1600平方メートル、延べ床面積約6600平方メートル。1階は商業フロアで大手コーヒーチェーン「タリーズコーヒー」と商工中金八戸支店が入居し、路線バスの待合スペースを設置。2~13階はマンションで全57戸が既に完売している。[br] 旧ビルの解体費を含めた総事業費は約25億5千万円。補助制度「優良建築物等整備事業」を活用し、国と市から約7億円の補助を受け、18年7月に着工した。ビルの名称は、開発や発展を意味する「デベロップメント」と建物を表す「ビルディング」を組み合わせた造語。1階フロアは田名部組が取得してテナントとして貸し出し、2階以上は大手開発業者マリモ(広島市)が買い取って運営する。[br] 旧ビルは、1970年ごろに建設された。90年に長崎屋が八戸市江陽のショッピングセンター・ラピアに移転後はパチンコ店やゲームセンターが入居していたが、06年3月に閉店。その後は東京の不動産会社が所有するも長らく空きビルのままになっていた。[br] 再開発構想が浮上したのは12年1月。田名部組が土地と建物を取得し、商業・飲食テナントや賃貸住宅などが入る複合ビルへ建て替える方針を表明。同社や地権者らで組織する「八日町プロジェクト(当時)」を事業主体として計画が動き出した。[br] 一方、資材の高騰や金融機関との調整などで建設が難航。大きく3回の計画変更を経て最終的には全国的に都市再開発で実績のあるマリモと連携。ビルの大半を分譲マンションにすることで現在の形が決まった。[br] 30日には現地で完成式が行われる。田名部社長は「(ビルの完成で)中心街の回遊性が高まり、にぎわいの創出につながれば」と強調する。今月末に完成する複合ビル「DEVELD(ディベルド)八日町」=24日、八戸市