在日米軍司令部(東京・横田基地)は21日までに、ホームページ(HP)で日本国内にある基地別の新型コロナウイルス感染者数を公表した。16日時点で、10基地の計140人が陽性。米軍によると、回復し陰性となった人は含まれない。[br] HPによると、最多は普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の64人で、キャンプ・ハンセン(同県金武町など)が51人で続く。沖縄県内は計123人で全体の9割近くを占める。沖縄県外では、横須賀基地(神奈川県横須賀市)が8人、三沢基地と岩国基地(山口県岩国市)がそれぞれ3人などとなっている。[br] 米国防総省は3月、「運用上の懸念」を理由に、基地、部隊ごとの感染者数を公表しない方針を表明。その後、詳細な感染状況は明らかになっていなかった。今月に入り沖縄の基地で感染が急拡大、基地を抱える自治体が米軍に対し、感染者の行動歴や対策などの情報提供を求めていた。[br] 河野太郎防衛相は21日の記者会見で「地元の不安を払拭ふっしょくするということで在日米軍も頑張ってくれている」と述べた。[br] 在日米軍司令部の公表によると、米軍三沢基地の感染者数は3人。同基地では、米政府チャーター機で訪れた軍関係者から9日に陽性反応が確認されて以降、感染者の発生は明らかになっていない。三沢市基地渉外課は「正確な報告はないが、基本的に新たに発生していれば基地から市に連絡があるはずだ」とし、3人とも10日までに感染が確認された人、との認識を示す。[br] 感染者数が公表されたことについて、同課の岡部章典課長は「人数が見えるのはいいこと。市民にとっては状況が分かりやすくなったと思う」と評価。「性別や感染者が基地従業員かどうかなど、人数以外の公表については今後要望していかなければならない」と述べた。