【新型コロナ】医療機関名公表、自治体で対応分かれる

青森市で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者について説明する小野寺晃彦市長=11日、同市役所
青森市で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者について説明する小野寺晃彦市長=11日、同市役所
新型コロナウイルス感染が9日確認された青森市の60代男性開業医の医療機関名について、同市は「感染拡大防止の内容に関わらない。本人から公表してほしくない―との意向を確認している」として明らかにしない方針を示している。一方、医療機関に勤務する医.....
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 新型コロナウイルス感染が9日確認された青森市の60代男性開業医の医療機関名について、同市は「感染拡大防止の内容に関わらない。本人から公表してほしくない―との意向を確認している」として明らかにしない方針を示している。一方、医療機関に勤務する医師の感染が判明した八戸市は「多くの市民が利用し、不安が広がる恐れがある」として、医師本人の同意を得た上で公表した事例があり、両自治体で対応が分かれている。[br] 医療機関名を公表しない理由について、青森市の小野寺晃彦市長は11日の会見で、「受診患者数などの感染に関連する事項であれば公表するが、医療機関名は感染拡大防止の内容とは異なる」と改めて強調した。[br] 男性は3~5日に関東方面に滞在。6~9日にかけて患者240人を診察し、8日には市内の高校で生徒350人の健診を行った。市は患者や生徒を漏らさず追跡できている―とし、公表しない理由の一つとしている。[br] 八戸市が公表した事例にも触れ、「結果として医療機関などへの誹謗(ひぼう)中傷や差別があったと報告を受けている」と説明。「公表の意向があれば尊重するが、強制することはできない」と述べた。[br] 青森市保健所には市民から医療機関名の公表を求める声もあるという。小野寺市長は「好奇心や興味という範囲での質問には答えられない。差別や偏見を防ぐためには必要な措置」と理解を求めた。青森市で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者について説明する小野寺晃彦市長=11日、同市役所