大島衆院議長インタビュー 現職国会議員逮捕「出処進退、自ら判断を」

本紙などのインタビューに答える大島理森衆院議長=18日、東京都内の議長公邸
本紙などのインタビューに答える大島理森衆院議長=18日、東京都内の議長公邸
通常国会の閉会を受けて大島理森衆院議長は19日までに、東京都内の議長公邸でデーリー東北新聞社など地元紙のインタビューに応じた。野党が求めた会期延長に代わり、衆参両院の閉会中審査が実現したことで「国会が止まっている訳ではない。どういう姿であれ.....
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 通常国会の閉会を受けて大島理森衆院議長は19日までに、東京都内の議長公邸でデーリー東北新聞社など地元紙のインタビューに応じた。野党が求めた会期延長に代わり、衆参両院の閉会中審査が実現したことで「国会が止まっている訳ではない。どういう姿であれ行政監視機能を持ち続けるべきだ」と指摘した。成立が見送られた検察庁法改正案を巡っては、水面下で与党側に働き掛けていたことも明らかにした。[br] 2020年度予算の2次にわたる補正で異例の計60兆円近い財政支出を決めた論戦を振り返り、大島氏は執行の適正さについてもただしていく必要性を強調。週1回ペースの審査を「各党会派が合意したことを評価したい」とし、「地元に帰った先生方に実際の執行状況を見ていただき、問題を持ち帰って委員会に反映することも大事な活動だ」と説明した。[br] 「ポストコロナ」の社会像を描く次期国会以降の論点については、東京一極集中の是正と共に「わが県を含む地方の役割を発展させなければ」と述べ、地方の役割を見詰め直すべきだと提言した。[br] 検察庁法改正案に関しては、幹部の定年延長を可能とする特例が世論の反発を招いたことを念頭に「そのまま押し切ることに危機感を持ち、与党最高幹部にも率直に意見を申し上げた結果、採決しないという決断をしていただいた」と明かした。政府答弁が国会で理解を得られていなかったと解説し、「許される範囲でもの申さなければならない時がある」と述べた。[br] また、近年の政府提出法案に、複数の法改正を一つの法案で提出する「束ね法案」が目立つと苦言を呈して「無理やり一緒にすると論戦が拡散して国民に理解してもらえない」と問題提起した。[br] 現職国会議員である前法相の河井克行、妻の案里両容疑者が公選法違反の疑いで逮捕されたことには「国民の負託を受けており、倫理性においても責任を持っている点で誠に残念。出処進退は自ら判断すべきでないか」との見解を示した。本紙などのインタビューに答える大島理森衆院議長=18日、東京都内の議長公邸