青森県教委は21日、2020年度県立高校入試(3月10日実施)の学力検査の結果を発表した。5教科(各100点満点)合計の平均点は前年度比46・6点増の312・9点で、過去5年間で最も高かった。新型コロナウイルスの影響で面接を実施しなかったが、県教委学校教育課は「提出された書類から判断し、選抜は適切に行われた」とした。[br] 各教科の平均点も、全教科で前年度を上回った。同課は「受験生の基礎・基本の定着がなされている」と評価。「引き続き、情報を読み取り、条件に応じて適切に表現する力の育成に努める」と話した。[br] 名久井農業など3校で聞き取り問題の音声トラブルがあったことについては「リハーサルを徹底し、再発防止に努めたい」とした。[br] 8081人が受験し、100点満点者は社会7人、数学65人、理科56人、英語15人。再募集の学力検査(5教科で100点満点)の平均点は68・6点(前年度比9・1点増)だった。[br] 各教科の課題分析は次の通り。[br] 【国語】 文中で用いられている漢字と同じ漢字が使われている熟語を選ぶ問題などは正答率が高かった。一方、文章の構成や展開を適切に捉えてまとめる問題は正答率が低かった。[br] 【社会】 地図を活用して海洋名を答える問題、ワイマール憲法に関する問題は正答率が高かった。一方、新しい観光の在り方「エコツーリズム」の理解をみる問題は正答率が低かった。[br] 【数学】 基本的な計算問題、三角形の相似を証明する問題は正答率が高かった。一方、相似比を用いて二つの三角形の面積の比を求める問題など、思考や表現を伴う問題は正答率が低かった。[br] 【理科】 生物や地学的現象に対する基礎的な知識を問う問題は正答率が高かったが、グラフや表などから複数の情報を活用する問題、事象を多面的に捉える力を問う問題は正答率が低かった。[br] 【英語】 スピーチの内容と合うように、適切な日本語や数字を書く問題は正答率が高かった。一方で、答えを英文で書いたり、英文の構造を理解して表現したりする問題は正答率が低かった。