【新型コロナ】青森県の休業要請/県南の事業者「要請に従う」と理解 協力金の額に不満の声も

休業要請が発出された直後の長横町の様子=24日午後7時15分すぎ、八戸市
休業要請が発出された直後の長横町の様子=24日午後7時15分すぎ、八戸市
新型コロナウイルス特別措置法に基づき、青森県が遊興施設などに休業を要請した24日、対象となった県南地方の事業者は「感染防止のために県の要請には従う」と理解をもって受け止めた。期間は29日から5月6日までのゴールデンウイーク(GW)。本来は書.....
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 新型コロナウイルス特別措置法に基づき、青森県が遊興施設などに休業を要請した24日、対象となった県南地方の事業者は「感染防止のために県の要請には従う」と理解をもって受け止めた。期間は29日から5月6日までのゴールデンウイーク(GW)。本来は書き入れ時のシーズンだったが、コロナ禍の影響で売り上げの大幅減は避けられない。一日一日の事業継続に苦心するスナックなどの個人事業主は「協力金は少ないが、連休中も来客は見込めないし…」と複雑な心境だ。要請の対象外となった飲食店などは、条件次第で協力金の支給を受けられるものの、重大な判断を迫られて頭を悩ませている。[br] 休業要請の対象はキャバレー、ナイトクラブ、バーといった遊興施設をはじめ、劇場、集会・展示施設、運動・遊技施設などと幅広い。休業に伴う協力金は法人が30万円、個人事業主が20万円に設定された。[br] 八戸市内でスナックを営む50代女性は、多くの同業者が臨時休業や廃業を余儀なくされる中で営業を続けてきたが、[br]「県からの要請であれば仕方ない。連休中はお客が来ないと思っていたし、覚悟の上だった」と休業要請に応じる考えだ。[br] ただ、個人事業主として受け取れる協力金には不満があり、「20万円は少なすぎる。最近の来店客は1日に数人程度で、もうけはほぼない。固定費を支払うのも大変」と窮状を訴える。[br] 三沢市内でバーを経営する50代男性は「本来は緊急事態宣言が発令された時点で対応してほしかった」と語る。「大型連休中に客が集中するのは怖い」と、休業要請に従う意向という。[br] 一方、十和田市内でスナックを営む50代女性は、3月下旬から営業を自粛中。「先が見えない中で融資に頼ることはできなかった。協力金があれば家賃などを支払うことができる」と安堵(あんど)の色を見せる。[br] 食事を提供する飲食店は要請の対象ではないが、休業や営業時間の短縮といった条件により、協力金の支給対象となる。八戸市内の居酒屋の関係者は「どうせGWは売り上げが見込めない。休業して協力金を受け取り、少しでも経営の足しにしたいが、営業活動を考えると一時的に休むのも勇気がいる」と思い悩む。[br] ホテルは宴会場について休業要請があり、対象外の宿泊部門も休業すれば協力金が支給される。県南のシティーホテルの経営者は「県の要請には応じたい」とした上で、「利用状況などもあるため、宿泊に関しては各社で判断が分かれるだろう」との見方を示す。[br] 休業要請の有無にかかわらず、同市の八食センターはGWの営業方針について検討している。事務局の担当者は「八食には観光的な要素もあり、県外から訪れる人も多い。働くスタッフを守る観点を踏まえて対応を考えたい」と強調する。休業要請が発出された直後の長横町の様子=24日午後7時15分すぎ、八戸市