【新型コロナ】八戸出身の経営者も苦慮/都内の飲食店、休業余儀なく

新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言の対象となった東京都内では、八戸市と縁の深い飲食店も対応に苦慮する。宣言を受けて軒並み休業を余儀なくされ、新店舗の開店準備に支障が出かねないケースも。都は休業要請の対象から居酒屋を外したが、経営者.....
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 新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言の対象となった東京都内では、八戸市と縁の深い飲食店も対応に苦慮する。宣言を受けて軒並み休業を余儀なくされ、新店舗の開店準備に支障が出かねないケースも。都は休業要請の対象から居酒屋を外したが、経営者は「スタッフや来店客の安全を確保できるか不安」として早期再開に慎重だ。[br] 都内で居酒屋「北の台所おんじき」を運営する八戸市の広告会社ピュアハウスは、宣言が発令された翌8日から八王子店を休業した。佐々木康人社長(60)は「全体の感染者が減らない以上、働くスタッフも怖さを感じる」と語り、再開のめどを付けられずにいる。[br] 2月下旬に閉めた新橋店に代わり、港区虎ノ門で5月に新店舗をオープン予定だが、施工業者の中には出勤を見合わせる動きも出てきたという。「電気や配管など多岐にわたる工事が一つでも止まれば、後ろの作業が次々と遅れてしまう。まさに今は綱渡りの状態」と懸念する佐々木さん。「敵はウイルス。開店がずれたとしても文句は誰にも言えない」と神経をすり減らす日が続く。[br] 世田谷区に居酒屋「二ツ屋さかい」を構える坂井健さん(43)、奈緒子さん(44)=八戸市出身=夫婦も、宣言が出た7日から当面の休業を決断した。2月から徐々に客足が鈍り始め、4月以降は一日当たり1、2人という水準にまで落ち込んだ。終息が見込めない中での再開には「お客さまの安全に何かあっても怖い」(健さん)と慎重だが、16日からは代わりに店頭販売を始め、地元の食材を使った珍味や総菜などを提供する方向で準備している。[br] 「政府や自治体は混乱の中で大変だと思う。今は私たち個人で何とか踏ん張るから、後々いい結果(補償)を出してほしい」と奈緒子さん。健さんは「一日でも早く全開で商売したい。ピンチの後にはチャンスが待っているはず」と前を向いた。