【新型コロナ】八戸シーガルビューホテルが4月14日で閉館

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、閉館が決まった「八戸シーガルビューホテル花と月の渚」=10日、八戸市鮫町
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、閉館が決まった「八戸シーガルビューホテル花と月の渚」=10日、八戸市鮫町
八戸市鮫町の「八戸シーガルビューホテル花と月の渚」を運営する「海の樹開発」(同市、河原木督悦社長)は10日、同ホテルを14日で閉館することを明らかにした。建物や設備の老朽化が進んで修繕が必要となる中、新型コロナウイルスの影響で宿泊や宴会の利.....
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 八戸市鮫町の「八戸シーガルビューホテル花と月の渚」を運営する「海の樹開発」(同市、河原木督悦社長)は10日、同ホテルを14日で閉館することを明らかにした。建物や設備の老朽化が進んで修繕が必要となる中、新型コロナウイルスの影響で宿泊や宴会の利用が落ち込み、事業継続は困難と判断した。従業員32人は5月10日付で全員解雇し、再就職を支援する。青森勤労総合福祉センター「はちのへハイツ」を前身とし、三陸復興国立公園内にあるリゾートホテルとして市民や観光客に親しまれてきたが、約16年間にわたる営業に幕を下ろす。土地と建物は市に返還する。[br] 海の樹開発が9日夜、臨時株主総会を開き、満場一致で決議した。河原木社長は10日の会見で「閉館は苦渋の決断だったが、新型コロナウイルスには勝てなかった。施設の老朽化に伴い、修繕費が年々かさんできたのも要因の一つ」と説明。3月以降の売り上げは例年の3割程度に激減していたという。[br] 同社によると、宿泊は13日まで受け付け、14日午後8時に全ての営業を終了する。会社は5月31日で解散し、清算手続きを進める方針。正社員とアルバイトの従業員32人には10日に閉館を伝え、解雇を予告した。今後、それぞれの希望を聞いた上でホテル・サービス業者を中心に再就職先を探し、株主の企業で受け入れることも検討するという。[br] ホテルは地上4階建て。客室総数は26室で定員125人。館内には約300人収容のシーガルホール、レストラン、大浴場などを備え、広大な敷地内には体育館、多目的グラウンド、テニスコートがある。[br] 旧はちのへハイツは1976年、旧雇用促進事業団などが青森県民の宿泊研修施設として開設。その後、経営主体が市に移行した。2004年4月には、東北新幹線八戸開業を契機とした観光振興を目指す地元経済界の有志グループが海の樹開発を立ち上げ、市からホテル運営を引き継いだ。[br] 13年5月に種差海岸が三陸復興国立公園に再編された際は、同ホテルも指定エリアに加わり、景勝地のリゾートホテルとして人気を博した。年間の宿泊者数は1万3千人前後で推移し、近年はインバウンド(訪日外国人客)も増えていたが、新型コロナウイルス感染拡大のあおりを受けて事業継続を断念した。[br] 河原木社長は「新型コロナウイルスの影響がなければ営業を続けられたが、非常に残念。地元の方や市民に申し訳ない気持ちでいっぱい」と述べ、「従業員の再就職をできる限り支援したい」との考えを示した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、閉館が決まった「八戸シーガルビューホテル花と月の渚」=10日、八戸市鮫町