【新型コロナ】初期症状出たら事前連絡を 八戸の医療機関呼び掛け

感染拡大防止の観点から電話による問診を行う、はちのへファミリークリニックの小倉和也院長=3月31日、八戸市
感染拡大防止の観点から電話による問診を行う、はちのへファミリークリニックの小倉和也院長=3月31日、八戸市
新型コロナウイルスの感染者が八戸市内で相次いで確認されていることを受け、市内の医療機関では、風邪のような症状の患者に対し、医師が院内での診療前に電話で問診するなど対策を始めている。新型コロナウイルス感染者の初期症状は、風邪などと酷似し、PC.....
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 新型コロナウイルスの感染者が八戸市内で相次いで確認されていることを受け、市内の医療機関では、風邪のような症状の患者に対し、医師が院内での診療前に電話で問診するなど対策を始めている。新型コロナウイルス感染者の初期症状は、風邪などと酷似し、PCR検査以外での判断が難しいのが現状。安易な受診は、医療従事者や他の患者らの感染リスクを高める恐れがある。医療体制の維持や感染拡大を抑えるには、市民一人一人の協力も不可欠で、医療関係者は自宅療養や事前の電話相談の徹底などを呼び掛ける。[br] 厚労省などによると、新型コロナウイルスに感染すると発熱やせき、喉の痛み、だるさなどの初期症状が現れる。一般的な風邪やインフルエンザが、発症から3~4日をピークに改善に向かうのに対し、新型コロナウイルスは症状が長引くのが特徴だ。[br] 初期症状だけでは風邪との区別が困難なため、感染に気付かないまま一般外来を直接訪れると、医師や看護師ら院内のスタッフをはじめ、待合室に居合わせた患者に感染を広げる可能性がある。医療機関の休診にもつながりかねない。[br] 最悪の事態を回避するためには、市民一人一人の行動が鍵だ。厚生労働省や日本医師会などは、風邪の症状がある場合は自宅療養を原則とし、37・5度以上の発熱などの症状が4日以上(基礎疾患がある人や高齢者、妊婦は2日以上)続いたり、症状が重かったりする場合は、かかりつけ医や各保健所に設置している「帰国者・接触者相談センター」に電話相談するよう促す。定期的に受診していて、体調に変化が無い患者については、電話診察も特例的に認めている。[br] これらの提言を受け、はちのへファミリークリニック(小倉和也院長)では、風邪の症状で来院した患者について、自家用車などで待機してもらい、電話で問診をした後、他の患者と接触しないように別の入り口から院内へ誘導し、短時間で対面診察を行っている。[br] 一方で、「風邪の症状があり、感染が心配」や「感染していないか検査してほしい」などとして事前連絡せずに来院する患者もいるという。[br] 小倉院長は「軽い風邪などで受診しても、本人や周囲への感染リスクを高めるだけで、メリットは少ない」と指摘。「『自分も感染しているかもしれない』という意識を持ち、一人一人が自覚ある行動をしていくことで、高齢者や身近な人を守ることにつながる」と理解を求める。感染拡大防止の観点から電話による問診を行う、はちのへファミリークリニックの小倉和也院長=3月31日、八戸市