青森をもっと知って 「青森県PR居酒屋 りんごの花」(東京)開店10年

お店で披露できるよう津軽三味線を練習中という茂木真奈美さん(右)と、「ホヤのさばき方は陸奥湊のカッチャに教わった」という小池政晴店長=2月、東京都新宿
お店で披露できるよう津軽三味線を練習中という茂木真奈美さん(右)と、「ホヤのさばき方は陸奥湊のカッチャに教わった」という小池政晴店長=2月、東京都新宿
昔ながらの料理屋が軒を連ね、かつての花街の風情を残す東京都新宿区荒木町に「青森県PR居酒屋 りんごの花」がある。今年で開店10年目を迎えたお店を切り盛りするのは、代表の茂木真奈美さん(48)=十和田市出身=。一言に居酒屋といっても、ただ青森.....
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 昔ながらの料理屋が軒を連ね、かつての花街の風情を残す東京都新宿区荒木町に「青森県PR居酒屋 りんごの花」がある。今年で開店10年目を迎えたお店を切り盛りするのは、代表の茂木真奈美さん(48)=十和田市出身=。一言に居酒屋といっても、ただ青森の郷土料理を提供するだけではない。動画を作ってみたり、市町村名の文字で青森県の形を描いたオリジナルTシャツをデザインしてみたりと居酒屋の枠を越えた故郷PRの取り組みを続けている。茂木さんは「この店を拠点に、青森のことを知る人が増えていってほしい」と意気込んでいる。[br] 店は元々、神奈川県の食品関連会社に勤めていた茂木さんの「県外の人に青森のおいしいものを伝えたい」という思いから始まった。八戸せんべい汁や十和田のバラ焼きなどのご当地グルメはもちろん、十和田産にんにくの丸ごと揚げなど、県産食材へのこだわりは強い。青森に関係しないメニューはほぼ置いておらず、お通しは青森野菜の盛り合わせ、日本酒や焼酎は全て青森の地酒。ウーロン茶を頼む客には青森ごぼう茶を出す徹底ぶりだ。[br] 店のテーブルは各市町村名が付けられ、配置も地図通り。壁一面にはえんぶりや十和田湖のイベントポスターなどが隙間なく並び、いるだけで青森を感じられるのも、魅力の一つだ。出身校別にメッセージを書ける「高校ノート」も置いてあり、県出身者の同窓会の場もなっている。[br] かつて茂木さんと同じ会社の同僚で、営業で青森を訪れた際、県人の情の深さと青森の食材にほれて脱サラした小池政晴店長(51)=横浜市出身=は、「料理でも動画でも、入り口は何でもいい。多くの人に青森に関わってもらいたい」と笑う。居酒屋の経験者ではないからこそ、第二の故郷・青森のために、動画作りなどいろいろなことに挑戦する。[br] メニューを見たお客などから「青森にはこんな食べ物があるんだ」と言われることもあるが、そこは腕の見せ所。こだわった県産食材と居酒屋ならではの距離の近い接客で、青森をアピールしていく。[br] 「最終的には、実際に青森を訪れるようになって、好きになってもらえたらうれしい」と茂木さんと小池店長。そんな思いを胸に、きょうもお店で青森の良さを伝えている。お店で披露できるよう津軽三味線を練習中という茂木真奈美さん(右)と、「ホヤのさばき方は陸奥湊のカッチャに教わった」という小池政晴店長=2月、東京都新宿