【県境産廃】1、4ジオキサン対策 新たに薬剤処理工を実施/岩手県

田子町と二戸市にまたがる県境の産業廃棄物不法投棄問題で、岩手県は14日、二戸地区合同庁舎で原状回復対策協議会を開き、2020年度の事業内容を明らかにした。有害物質「1、4ジオキサン」の浄化対策については、薬剤を土壌に注入する新たな工法を実施.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 田子町と二戸市にまたがる県境の産業廃棄物不法投棄問題で、岩手県は14日、二戸地区合同庁舎で原状回復対策協議会を開き、2020年度の事業内容を明らかにした。有害物質「1、4ジオキサン」の浄化対策については、薬剤を土壌に注入する新たな工法を実施することを決めた。[br] 県によると、1、4ジオキサン濃度が環境基準値を上回り、既存の対策工事では効果が十分でないと考えられる地点が昨年12月時点で17カ所あった。[br] そのため、県は従来の水処理施設や揚水・集水井戸によって浄化する方法に加え、新たに過硫酸ナトリウムの薬剤を土壌に注入して1、4ジオキサンを分解する工法を提案。計4工法を4月以降に順次実施する方針だ。[br] 工法は土の透水性や井戸水の汚染量によって使い分ける。薬剤処理は、対策効果を見ながら実施地点を拡大していく予定という。[br] 20年度はこのほか、場内と周辺環境のモニタリング、跡地利活用の取り組みや実施時期の具体的な検討などを行う。[br] 一方、本年度、県が地元高校で実施した出前授業で生徒計189人にアンケートしたところ、不法投棄問題を「全く知らなかった」と答えた生徒が84%に上ったことが報告された。[br] 原状回復の事業計画は22年度まで。