青森県内 特殊詐欺被害1億円超/19年

青森県内の特殊詐欺認知件数と被害総額の推移
青森県内の特殊詐欺認知件数と被害総額の推移
青森県警によると、2019年に県内で認知された特殊詐欺件数は31件で前年比13件減となった半面、被害総額は1億280万円と4311万円増加した。全国的に被害が減少する中で、被害総額が増加したのは県内の高齢者が多額の被害に遭うケースが発生した.....
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 青森県警によると、2019年に県内で認知された特殊詐欺件数は31件で前年比13件減となった半面、被害総額は1億280万円と4311万円増加した。全国的に被害が減少する中で、被害総額が増加したのは県内の高齢者が多額の被害に遭うケースが発生したため。各種料金の未納を名目に金銭を支払わせようとする架空請求詐欺が最も多く注意が必要だ。[br] 被害が大きかったのは昨年3月下旬~6月中旬、県内の70代女性が計6回にわたり、4870万円をだまし取られた事件。[br] 事件を巡っては今年1月、詐欺の疑いで現金受け取り役の福岡市の男がむつ署に逮捕されている。女性に電話をかけ、「個人情報が漏れている。会員登録を消すには代理人が必要」「代理人が警察に捕まった。穏便に済ませるために保釈金が必要だ」などと話し、金を要求する手口だった。[br] 昨年の特殊詐欺の手口別では、架空請求詐欺が17件で全体の55%を占め、オレオレ詐欺が8件、被害者が目を離した隙にキャッシュカードを盗む詐欺が3件と続いた。被害者を年齢別で見ると、65歳以上の高齢者が最も多かった。[br] 過去5年で見ると、被害の認知件数は15年から4年連続で減少。被害総額は2億円を超えた16年が最大だった。被害が減少傾向となっているのは警察の取り締まり強化に加え、各種団体が展開しているさまざまな活動の成果もある。[br] 2月には県金融機関防犯協力会連合会が県警の協力を得て「特殊詐欺被害防止封筒」13万枚を作製して金融機関に配布した。[br] 封筒は現金入れに利用するサイズで、県警特殊詐欺被害防止広報大使の梅沢富美男さんを起用したデザイン。県内の各金融機関に設置し、利用者に対して注意喚起を行う。これまでも配布しており、被害防止に役立った例もあるという。[br] 県警生活安全企画課の阿部伸晃次長は「詐欺による被害者をなくすことを目標に広報活動している。今後は情報提供できる手段を増やし、より分かりやすく県民の皆さんに発信していきたい」としている。青森県内の特殊詐欺認知件数と被害総額の推移