【震災から9年】漁船避難ルール、年度内策定は4漁港/青森県内

東日本大震災で三沢沖に避難した漁船=2011年3月13日(三沢市提供)
東日本大震災で三沢沖に避難した漁船=2011年3月13日(三沢市提供)
津波に備えた漁船避難ルールづくりは三沢漁港が本年度内に完了する見込みで、青森県内の策定済みは4漁港となる。県は引き続き、漁協などにルールづくりの基礎となるマニュアルの内容を説明して策定を促す方針だ。 策定済みは、県のモデル地区となったむつ市.....
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 津波に備えた漁船避難ルールづくりは三沢漁港が本年度内に完了する見込みで、青森県内の策定済みは4漁港となる。県は引き続き、漁協などにルールづくりの基礎となるマニュアルの内容を説明して策定を促す方針だ。[br] 策定済みは、県のモデル地区となったむつ市の関根漁港と階上町の小舟渡漁港のほか、おいらせ町の百石漁港。いずれも利用範囲が地元主体の第1種漁港だ。[br] これに対し、三沢漁港は夏場になると外来船が多く停泊する第3種漁港。ルールを普及させたい県漁港漁場整備課は三沢の取り組みを注視しており、「今後、関心を示す漁協も出てくるだろう」と期待感を示す。[br] 一方、八戸港ではルールづくりの動きはない。同港は水産業振興上、特に重要な特定第3種漁港で、関係するのが6漁協におよぶ。港湾関係者との調整も必要で、統一したルールを設定するのが難しいためとみられる。漁業関係者は「ルールがあった方がいいとは思うが、なかなか難しいのではないか」と話す。[br] ルールづくりは勘に頼った危険な沖出しを防ぎ、漁業者の命を守るのが第一の目的。設定したルールの周知やそれに基づいた訓練の実施など策定後の取り組みも重要となる。[br] 本年度に策定した百石町漁協の平野政儀参事は「避難時間をできる限り早めたり、避難時の連絡体制を整えたりと、まだまだ課題はいっぱいある。訓練を重ねて、細かい部分を改善していきたい」と語った。東日本大震災で三沢沖に避難した漁船=2011年3月13日(三沢市提供)