「漁船が刺さって見えた」沈没貨物船の乗組員証言

2月29日に六ケ所沖で、ベリーズ船籍の貨物船「GUO XING 1(グオシンワン)」と、八戸市の富丸秋山漁業所有の沖合底引き網漁船「第8富丸」が衝突し、貨物船が沈没した事故で、救助された貨物船の乗組員のベトナム人男性(33)が第2管区海上保.....
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 2月29日に六ケ所沖で、ベリーズ船籍の貨物船「GUO XING 1(グオシンワン)」と、八戸市の富丸秋山漁業所有の沖合底引き網漁船「第8富丸」が衝突し、貨物船が沈没した事故で、救助された貨物船の乗組員のベトナム人男性(33)が第2管区海上保安本部(塩釜)の調べに対し、事故当時の状況について「貨物船の右舷側に漁船が突き刺さっているように見えた」と証言していることが4日、分かった。実際に漁船の船首部分は衝突の衝撃で破損しており、同保安本部は、どのような経緯で漁船と貨物船がぶつかったのか慎重に調べている。一方、同日は巡視船などで通常のパトロールを実施しながら行方不明者13人の捜索を行ったが、発見には至らなかった。[br] 同保安本部によるとベトナム人男性は調べに対し、「貨物船の自室で休んでいたら、船内放送で救命胴衣を着るようアナウンスがあった」「甲板に出たら、船が傾いて海に投げ出された」などと話している。[br] また、八戸港に自力で帰港した漁船の乗組員などへの聴き取りから、事故当時は、漁労長が1人で操船していたとみられる。[br] 同保安本部は、国の運輸安全委員会の調査官と連携して事故原因を慎重に調べており、業務上過失往来危険罪の適用も視野に捜査している。[br] このほか、同日までに現場海域から無人の救命いかだ2機、救命浮輪1機、救命胴衣1着、非常用位置指示無線標識(イーパブ)を回収。5日以降も通常のパトロールをしながら行方不明者の捜索を続ける。