【新型肺炎】少人数会食など提案、対策に奔走 八戸の居酒屋、ホテル

新型コロナウイルスの感染拡大による自粛ムードを受け、客足が鈍くなっている八戸市の繁華街。居酒屋やホテルなどの書き入れ時を直撃し、経済的な影響が懸念されている=3日、同市中心街
新型コロナウイルスの感染拡大による自粛ムードを受け、客足が鈍くなっている八戸市の繁華街。居酒屋やホテルなどの書き入れ時を直撃し、経済的な影響が懸念されている=3日、同市中心街
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う自粛ムードが、八戸市の外食産業や繁華街の客足に暗い影を落としている。学校の臨時休校措置を受け、卒業式後の謝恩会などは予約が軒並みキャンセルに。例年3月は団体客の利用が多い歓送迎会シーズンだが、居酒屋やホテル.....
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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う自粛ムードが、八戸市の外食産業や繁華街の客足に暗い影を落としている。学校の臨時休校措置を受け、卒業式後の謝恩会などは予約が軒並みキャンセルに。例年3月は団体客の利用が多い歓送迎会シーズンだが、居酒屋やホテルは書き入れ時を失う大きな打撃を受けた。業界関係者は「売り上げ減少は避けられない」「消費税増税のあおりから回復してきたのに…」と嘆く。一方、店側は小グループでの会食や持ち帰り弁当を提案するなど、“あの手この手”で影響を最小限に食い止めようとする動きも出ている。[br] 「消費税率が10%に上がったのに続き、今度は新型コロナウイルス。キャンセル連絡の電話が怖い」。市中心街にある居酒屋の関係者はため息交じりで語り、「影響が長引けば経営問題に関わる。国には支援を検討してほしい」と訴える。[br] 歓送迎会シーズンは、企業・団体が居酒屋やホテルで宴会を催し、2次会、3次会で繁華街に人が流れるケースが大半だ。八戸は市外から仕事で訪れるビジネス客が多いのも特徴だが、各企業で出張を制限する動きがあり、飲食店の客足低下に拍車を掛けている。[br] 市内有数の繁華街・長横町でも経済的なダメージが広がる。長横町商店会の月舘裕二会長は「謝恩会や送別会といった宴会がなくなり、スナックなどでもキャンセルが相次いでいる。出張客が減っていることも痛手だ」と現状を説明する。[br] 市内で「浜膳」や「魚や吟翠(ぎんすい)」など4店舗を運営する村本水産。いずれも人気の料理店だが、週末を中心に入っていた予約に4割ほどのキャンセルが出た。遠方からの参加者がいる法事も延期になったという。[br] 村本信一社長は「全国的には感染が広がっているので、お客さまが警戒するのは仕方ない」と理解を示しつつ、「大人数による送別会は難しくても、少人数制にするなどして利用してもらえれば」と提案する。[br] 同市六日町にある「肴(さかな)町のらぷらざ亭」のおかみ・小笠原美千代さんは「団体の宴会は減ったが、少人数での来店はある。学校が臨時休校になったので来たという家族もいた。小規模の会食などでも使ってもらいたい」とアピールする。[br] 宴会場を備えたホテルでは、学校や企業・団体の会合が次々と取りやめになった。同市鮫町の八戸シーガルビューホテルは、売り上げ減対策やニーズの掘り起こしとして、持ち帰り用の特製弁当やオードブルを用意。規模を縮小した職場での送別会などに適していると紹介し、会員制交流サイト(SNS)で発信した。[br] 卒業祝いや受験の合格祝い向けに、特別な宿泊プランも企画。担当者は「新型コロナウイルスの影響で遠出ができない場合は、近場に目を向けてもらえれば。家族などのお祝い事用に提案したい」と話した。新型コロナウイルスの感染拡大による自粛ムードを受け、客足が鈍くなっている八戸市の繁華街。居酒屋やホテルなどの書き入れ時を直撃し、経済的な影響が懸念されている=3日、同市中心街