【新型肺炎】慌ただしい別れ「もう少し一緒にいたい」 閉校の美保野小、宿戸中

【写真上】3日に予定していた6年生を送る会を前倒しし、在校生が卒業生(左2人)に色紙を送った=2日、八戸市立美保野小<br>【写真下】クラスメートと語らいながら最後の給食を味わう生徒=2日、洋野町立宿戸中
【写真上】3日に予定していた6年生を送る会を前倒しし、在校生が卒業生(左2人)に色紙を送った=2日、八戸市立美保野小
【写真下】クラスメートと語らいながら最後の給食を味わう生徒=2日、洋野町立宿戸中
「急すぎて実感が湧かない」「もう少しこの校舎で過ごしたかった」。2日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で休校に入った小中学校の中で、本年度末で閉校する八戸市立美保野小(工藤正道校長、全校8人)と洋野町立宿戸中(佐々木英幸校長、全校51人).....
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 「急すぎて実感が湧かない」「もう少しこの校舎で過ごしたかった」。2日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で休校に入った小中学校の中で、本年度末で閉校する八戸市立美保野小(工藤正道校長、全校8人)と洋野町立宿戸中(佐々木英幸校長、全校51人)は、この日が最後の授業日となった。子どもたちは突然訪れた慌ただしい別れに戸惑いつつも、友だちや恩師と過ごした学校生活の名残を惜しんだ。[br] 美保野小では卒業式の練習を行ったほか、3日に予定していた6年生を送る会を前倒しで実施。在校生が2人の卒業生に「いつも面倒を見てくれてありがとう」などと感謝の言葉を述べ、寄せ書きをプレゼントした。[br] 4年の中島穂花さん(10)は「悲しい気持ち。もっとみんなで遊びたかった」と寂しそうな表情を浮かべ、6年の栗村漣君(12)は「急に休校が決まったので心残りがあるが、最後はみんなで思い切り遊んで思い出をつくりたい」と後輩を気遣った。[br] 教員も慌ただしい週末を過ごした。4~6年担当の横内真樹子教諭(36)は休みを返上し、休校中の学習準備に充てた。「今の6年生を3年間受け持ち、いつも一緒だったからわが子のような気持ち。今日が最後になるかと思ったら…」と目頭を熱くした。[br] 宿戸中では3時間目まで授業を行い、全校集会では休み期間の過ごし方や学習の注意点などを指導した。その後、食堂に全校生徒が集まって最後の給食を味わい、クラスメートと最後の思い出をつくった。[br] 高校受験を控えた3年生のホームルームでは、受験の事務手続きの説明や面接練習の日程について、担当教諭が丁寧に説明。「自宅でも学習リズムをつくり、健康に気をつけて受験に備えて」と呼び掛けた。[br] 3年の毛糠七虹さん(15)は「突然のことで驚いている。皆に会えなくなるのが悲しい」と別れを惜しみつつ、「受験まで時間がない。休みの期間もこれまで以上に勉強に励みたい」と気を引き締めていた。[br] 美保野小は21日に卒業式、26日には修了式を予定。宿戸中は13日に卒業式と修了式、21日に閉校式典を開く見通しだ。【写真上】3日に予定していた6年生を送る会を前倒しし、在校生が卒業生(左2人)に色紙を送った=2日、八戸市立美保野小[br]【写真下】クラスメートと語らいながら最後の給食を味わう生徒=2日、洋野町立宿戸中