国道279号バイパス木野部工区(むつ市)、予備設計に着手

大間原発(大間町)での原子力災害や津波による道路浸水に備えた避難ルートの確保に向け、青森県は2020年度、国道279号のバイパス道路の一部に当たる木野部(きのっぷ)工区(むつ市)の路線測量と予備設計に着手する。20年度一般会計当初予算案に関.....
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 大間原発(大間町)での原子力災害や津波による道路浸水に備えた避難ルートの確保に向け、青森県は2020年度、国道279号のバイパス道路の一部に当たる木野部(きのっぷ)工区(むつ市)の路線測量と予備設計に着手する。20年度一般会計当初予算案に関連費用2千万円を計上した。開通すれば、下北半島北部沿岸の交通の難所が解消され、交流人口の拡大も期待される。[br] 県が事業に着手するのは、木野部峠から木野部林道入口までの2・2キロで、約7割(1・46キロ)をトンネル区間とする。完成時期は未定だが、着工は23年度ごろまでを想定。全体事業費は約106億円と見積もり、国の社会資本整備総合交付金を充てる予定だ。[br] 県は12年の「下北地域広域避難路基本調査」の中間報告で、既存路線をつなぎ合わせて早期の整備を目指す「短・中期」と、新道整備を伴うため時間を要する「長期」に路線を分類。このうち、木野部工区を含む木野部峠から風間浦村易国間までの区間(16キロ)は長期に位置付けられ、これまで未着手だった。[br] 一方、地元は重ねて早期着手を要望。昨年11月に「大間原発三ケ町村協議会」(会長・金澤満春大間町長)が県庁に三村申吾知事を訪ねた際、県は要望を踏まえ、20年度に一部事業化を検討していると説明した。[br] 東側で隣接する二枚橋バイパスは20年度に供用開始する予定。県道路課の岡前憲秀課長は、木野部工区の事業化によって「避難路の確保や交流人口の拡大のほか、大間町や風間浦村などへの観光面での支援にもつなげたい」と話した。