25年度末で活動休止検討 青森県遺族連合会、高齢化理由に

青森県遺族連合会(齋藤文昭理事長)が、終戦から80年を迎える2025年度を最後に、活動休止を検討していることが13日に分かった。高齢化に伴う会員の減少で会費収入が減り、活動資金が不足していることが要因。同会は今後の方向性について21日の理事.....
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 青森県遺族連合会(齋藤文昭理事長)が、終戦から80年を迎える2025年度を最後に、活動休止を検討していることが13日に分かった。高齢化に伴う会員の減少で会費収入が減り、活動資金が不足していることが要因。同会は今後の方向性について21日の理事会を経て、3月の総会で最終決定する方針だ。[br] 同会は、戦没者遺族の全国組織の一つとして1947年11月に発足し、八戸市連合遺族会や十和田市遺族会など40団体が加盟。慰霊顕彰や遺族の処遇改善運動などを行っている。[br] 同会によると、2000年には1万2千人の会員がいたが、19年には5千人まで減少した。基金を運用して活動を続けていたが、13年度末に約1億円あった基金は18年度には約3300万円に目減りした。[br] 19年度予算では、会費200万に、県からの補助金や他団体からの業務委託料を合わせた約500万円の収入に対し、支出が約1700万円と上回る。約1200万円の赤字は基金を取り崩し、19年度末の基金は約2千万円になる見通し。[br] 同会は20年度以降、事業の縮小や人件費の削減を行いながら、25年度まで戦没者の顕彰・慰霊活動を続ける方針。齋藤理事長は取材に「仮に会がなくなるとしても、戦争の悲惨さや平和の尊さを次の世代へ伝える必要がある」と語った。