【八戸三社大祭】中学生コンビ、山車作り手デビュー

人形に付けるパーツ作りに打ち込む吉田琥詠さん(左)と大鹿糠悠里さん=28日、八戸市
人形に付けるパーツ作りに打ち込む吉田琥詠さん(左)と大鹿糠悠里さん=28日、八戸市
八戸三社大祭の開幕をあすに控え、市内の祭りムードが高まる中、祭り好きの男子中学生コンビが山車制作に汗を流している。八戸市立第二中1年の大鹿糠悠里さん(13)と吉田琥詠さん(12)だ。2人は小学生のころからミニ山車を制作するなど、根っからの祭.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 八戸三社大祭の開幕をあすに控え、市内の祭りムードが高まる中、祭り好きの男子中学生コンビが山車制作に汗を流している。八戸市立第二中1年の大鹿糠悠里さん(13)と吉田琥詠さん(12)だ。2人は小学生のころからミニ山車を制作するなど、根っからの祭っ子。今年は青山会山車組で人形のパーツ作りなどに励んでおり、「将来は山車制作の責任者として立派な山車を作ってみたい」と意気込んでいる。[br] 「悠里、これどうかな」「いいんじゃない」。28日午後6時。同市十日市にある青山会の山車小屋では、2人が協力して人形に取り付けるパーツの色塗り作業に精を出していた。発泡スチロールを切った部材にカラフルな塗料をはけで塗っては扇風機で乾燥させる作業を繰り返し、一つ一つ丁寧に仕上げた。[br] 2人は市立城下小からの幼なじみ。大鹿糠さんは祖父の暢之さん(59)がかつて糠塚附祭組で制作に携わっており、吉田さんは父・匡克さん(32)が青山会の制作責任者を務めるため、小さいころから自然と引き子やお囃子で参加するようになった。[br] 祭り好きが高じて、2人は小学6年間、毎年夏休みの自由研究として三社大祭のミニ山車を制作して出品。2人でそれぞれの出来を競い合ってきた親友だ。[br] 大鹿糠さんは中学生になった今年もミニ山車づくりに挑戦。過去の写真やガイドブックを参考にしながら、七福神を題材にした「祝い山車」を半年ほどで完成させた。材料は100円ショップやホームセンターでそろえ、せり上がり部分も忠実に再現するなど本格的な作品に仕上げた。[br] 祭りに懸ける熱意を感じた匡克さんが「手伝ってみるか」と誘い、大鹿糠さんは吉田さんとともに今年から青山会の制作を手伝うことに。2人は部活動の傍ら、今月から山車小屋に通っている。「本物の山車を作れるのはうれしいし、面白い」と大鹿糠さん。山車制作に向き合うまなざしは真剣そのものだ。[br] 祭り当日は吉田さんがお囃子で参加する一方で、大鹿糠さんは参加しない。理由は「参加する全組の山車をじっくり見たいから」。筋金入りの山車好きの顔をのぞかせる。[br] 今は小物作りが中心だが、「将来的には豪華で華やかな山車を作れるよう頑張りたい」と目を輝かせる2人。匡克さんも「祭りに携わる若い人が減少傾向にある中、頼もしい存在」と目を細めつつ、作業の指導に当たっている。人形に付けるパーツ作りに打ち込む吉田琥詠さん(左)と大鹿糠悠里さん=28日、八戸市