フリマアプリで不用品売却 収益町内会費などに 細谷町内会(三沢)が活性化策

集会所に集まった不用品から出品する物を選ぶ住民ら(細谷町内会提供)
地域活性化に向け、三沢市北部の細谷町内会(堀内兼博会長)は3月、町内の高齢者宅に眠る日用品をお金に換える試みを始めた。フリマアプリに出品・売却し、収益を少しでも小遣いや町内会費に充てるなど、住民が楽しみながら生活の負担を軽減できる仕組みを作.....
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 地域活性化に向け、三沢市北部の細谷町内会(堀内兼博会長)は3月、町内の高齢者宅に眠る日用品をお金に換える試みを始めた。フリマアプリに出品・売却し、収益を少しでも小遣いや町内会費に充てるなど、住民が楽しみながら生活の負担を軽減できる仕組みを作る狙い。3月28日に細谷集会所で開いた中間報告会では、集まった高齢者ら約15人を前に、初めて売れた住民に益金を贈呈。全員で良いスタートを切れたことを喜び合い、取り組みの発展への期待に胸を膨らませた。[br][br] 同市のIT企業「ヘプタゴン」(立花拓也社長)や、弘前大人文社会科学部の平井太郎准教授による授業の一環で2020年度、市内での地域活動を経験した学生たちと共同で、この取り組みを企画。フリマアプリ「Let(レット)」を運営するレット(東京)の協力を得た。[br][br] 細谷地区は約200人が暮らす農村地域。高齢化率が高く若い世代が少ないのが特徴だ。特に、年金暮らしの高齢者世帯には年間の町内会費も負担となっている現状があり、同会は前向きに活動に参画してもらうための方法を考えていた。[br][br] 同会青年部長の中村和徳さん(34)は「要らない物を価値に変える仕組み」と説明。金額の多少にかかわらず、外から地域の価値を見いだしてもらい対価を得る面白さを強調する。[br][br] 今回は、集会所に持ち込まれた物や高齢者宅を訪ねて譲ってもらった物から、シーツや食器類計約20点を出品。このうち、同市細谷1丁目の農業小比類巻和子さん(72)が提供したシーツが送料込み1500円で売れ、報告会で送料を除いた290円を贈った。[br][br] 小比類巻さんは「売れるとは思っていなかった」と驚きながら、「金額よりも(不用品でも)お金になると分かってうれしい。面白いね」とほほ笑んだ。 中村さんは高齢者らの笑顔から手応えを感じた様子。「取り組みを市内外に発信したい」と述べ、地域活性化のアイデアの波及に期待を込めた。