【北奥羽のクマ事情】(4)熊取平に通い撮影成功

2頭の子グマを連れた母グマ=2020年8月、秋田県鹿角市田代平
2頭の子グマを連れた母グマ=2020年8月、秋田県鹿角市田代平
撮りたくても撮れないクマ。ばしっこくて、車から目撃しても、カメラを構えるうちに走り去ってしまうことが大半です。二戸市の稲庭岳のキャンプ場近くでも、八幡平市の田代平の山桜のそばでも見掛けましたが、どちらも撮れませんでした。そこで、クマがたくさ.....
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 撮りたくても撮れないクマ。ばしっこくて、車から目撃しても、カメラを構えるうちに走り去ってしまうことが大半です。二戸市の稲庭岳のキャンプ場近くでも、八幡平市の田代平の山桜のそばでも見掛けましたが、どちらも撮れませんでした。そこで、クマがたくさんいそうな所に行こうと考えました。[br][br] 2019年のことです。八幡平方面なら、クマに出合えるだろうと目星を付け、秋田県仙北市の玉川温泉近くにある湿原へ。木道に入ると、足元から飛び出す熊の背中を目撃。しかし、動きが素早くて撮れません。何より私がびくびくしているので、撮影できるわけがありません。距離の取り方も分かりませんでした。近づき過ぎは危険です。[br][br] 帰りに山越えする途中で気になる表示を発見。「熊取平」の地名が見えたので、取りあえず行ってみました。大きな道路から沢を一つ越えて細道を進むと、広いソバ畑の花の中に、黒い点のようなものが。いましたいました。遠くても、クマの姿をはっきりと見ることができました。しかし、すぐに逃げて笹藪に入ってしまいました。その後、廃屋近くでも目撃しました。[br][br] 昨年は春から熊取平へ行きました。ところが、タケノコ採りの入山を規制するべくパトカーが巡回。加えて、至る所に入山禁止の看板があり、諦めかけました。そこでタケノコ採りが終わった7月に再訪。遠くから姿を見ることができました。[br][br] 超望遠レンズがあればいいのですが、500ミリメートルまでしかありません(センサーがAPSなので750換算)。あとは被写体にどう近づくかが問題でしたが、何とか撮影に成功。畑の大豆を食べていて、逃げませんでした。[br][br] 隣接する秋田県鹿角市の田代平にある風力発電所付近でも出没多数。やはり大豆を食べてました。昨年8、9月は毎週のように通いました。[br][br] ところで、大豆畑の話が出ました。19年はソバ畑だったところも、大豆畑になっていました。これにはちょっとした農業の事情もあるようで、後ほど述べたいと思います。2頭の子グマを連れた母グマ=2020年8月、秋田県鹿角市田代平