「違法性認められず」生活保護受給巡る裁判、八戸市側勝訴

生活保護廃止処分の見直しに時間がかかり、精神的苦痛を受けたとして、八戸市の男性が市に対し、50万円の慰謝料を求めた訴訟の判決で、青森地裁八戸支部(岩﨑慎裁判長)は27日、「違法性は認められない」として原告側の請求を棄却した。 原告側は生活保.....
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 生活保護廃止処分の見直しに時間がかかり、精神的苦痛を受けたとして、八戸市の男性が市に対し、50万円の慰謝料を求めた訴訟の判決で、青森地裁八戸支部(岩﨑慎裁判長)は27日、「違法性は認められない」として原告側の請求を棄却した。[br][br] 原告側は生活保護廃止処分を取り消す青森県の裁決があったのに、市が2018年11月から19年8月の9カ月余り、新たな処分を決定しなかったことに不服を訴えていた。[br][br] 判決によると、市側は対応の検討に当たり、厚生労働省などに助言を求めており、19年7月22日に同省の回答を受けて、生活保護廃止から停止に処分を見直した。男性が収入申告書などの提出や調査に協力しなかった経緯も踏まえ「手続き上、必要と考えられる期間に比べて、遅延が続いたとは言えない」と指摘した。[br][br] また、男性は生活保護とは別に障害基礎年金を受給しており、同居する親族も一定の年金を受給しているとみられることから、直ちに生活に困窮するとは認められないとした。[br][br] 判決を受け、男性側の弁護人は取材に「判決は不満。内容を精査し、控訴するか検討する」と述べた。市福祉部の池田和彦部長は「主張が認められたと受け止めている」と話した。