コロナ禍の大学受験期到来、八戸2大学に緊張感/予防徹底、新たな形模索

昨年の大学入試センター試験の会場の様子=2020年1月18日、八戸工業大
昨年の大学入試センター試験の会場の様子=2020年1月18日、八戸工業大
新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、青森県内にも本格的な大学受験シーズンが到来する。八戸市内の2大学は、16、17日に予定する大学入学共通テストの会場となるほか、全国の受験生が訪れる大学個別の一般入試も控え、緊張感を高める。コロナ.....
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 新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、青森県内にも本格的な大学受験シーズンが到来する。八戸市内の2大学は、16、17日に予定する大学入学共通テストの会場となるほか、全国の受験生が訪れる大学個別の一般入試も控え、緊張感を高める。コロナ禍の新たな対応を模索する現場の担当者は「受験生が不安なく試験に集中できるよう対策をしていきたい」と話す。[br][br] 運動部の活動が盛んな八戸学院大では例年、県外から受験に訪れる生徒も多い。本年度は、入試に関する運営委員会が、学内で感染症対策に取り組むプロジェクトチームの助言を得ながら、入試の在り方を検討してきた。[br][br] 昨年12月には一般入試に先行する形で、学力以外の評価を重視する総合型選抜を実施。対面式の面接を取りやめ、自己PRや事前に定めた質問に対する回答を動画に収めて提出してもらうなど、来学の必要がない方法で合否を判断した。[br][br] 同大キャリア支援課の山下祐史係長は「面接だと緊張して本来の良さを発揮できない生徒もいると思うが、動画では自然な姿が見られた。今後に向けて、受験の新たな方法を見つけられた」と先を見据える。[br][br] 八戸工業大では同11月の学校推薦型選抜の際、陽性者と接触の可能性がある県外の生徒に対応。事前に受験生が通う高校の教諭から「学内で陽性者が出て学校が閉鎖になる。受験は可能か」との相談があったため、ほかの受験生と接触しないよう控室の準備や面接の時間を変更するなどの対策を講じた。[br][br] 将来の夢や目標達成に向けて、大学受験に懸ける生徒は多い。体調不良を隠して受験する懸念もあることから、同大入試課の蛯名昭人課長は「相談してくれれば、救済できる措置もある。感染の可能性がある時には、すぐに連絡してもらいたい」と呼び掛ける。[br][br] 同大はセンター試験の会場としても利用されてきた。大学入学共通テストとなる本年度も、八戸圏域や岩手県北地方の受験生760人を受け入れる予定だ。[br][br] 感染症対策として例年の約2倍の試験室を設け、生徒たちの不安を払拭(ふっしょく)できるよう準備。消毒作業や試験官の確保など現場の負担は増えるが、蛯名課長は「受験生を1番に考えなければならない。会場では安心して試験を受けられるようにしたい」と話す。昨年の大学入試センター試験の会場の様子=2020年1月18日、八戸工業大