全国の高校生が短歌の腕前を競う、第15回全国高校生短歌大会「短歌甲子園2020」(実行委員会主催)決勝は、青森県立八戸高が県立八戸西高との八戸勢対決に勝利し、2年連続日本一に輝いた。八戸西は初の準優勝。30日、両校へ結果が通知された。大会連覇は、第12、13回大会を制した茨城県立下館第一高に続き2校目。個人戦(題「生」)は、八戸高3年の谷地村昴さんの〈生きるとは自分を許してあげること鏡をそっと拭くようにして〉が最優秀作品賞に輝いた。[br][br] 短歌甲子園は例年、盛岡市で行われているが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、書面形式で開催した。[br][br] 全国46校61チームが出場。予選突破8チームに昨年優勝の八戸高、準優勝の昭和薬科大付属高(沖縄県)を合わせた計10チームが本戦で争い、八戸高と八戸西高の決勝進出が決定。決勝は18日に行われ、題「希」に対し制限時間20分以内に各チーム3人が1首ずつ題詠した。[br][br] 連覇した八戸高では、谷地村さんが個人戦最優秀作品賞のほか、〈じゃがいもの芽を取るように赤ペンで添削される志望理由書〉で審査員特別賞も受賞。個人戦優秀作品賞は八戸西高2年の上野麗さんの〈生きたかった幼い姉妹最後まで疑わなかったのだろう母を〉で、個人に贈られた3賞を八戸勢が独占した。[br][br] チームをけん引した谷地村さんは「結果を聞いた時は、うれしさよりも安心が勝っていた。後輩には3連覇を目指してほしい」と喜びを語った。八戸西高1年の嶋森藍那さんは「悔しさもあるが、準優勝はうれしい。来年は優勝できるよう、努力していきたい」と話した。