24年度に黒字転換へ/むつ市が財政中期見通し

むつ市は27日、2020~24年度の財政中期見通しを公表した。新型コロナウイルスの影響で21~23年度は税収が落ち込み、単年度では赤字決算となるが、19年度に獲得した原子力発電施設等立地地域基盤整備支援事業交付金10億円などの成果で、24年.....
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 むつ市は27日、2020~24年度の財政中期見通しを公表した。新型コロナウイルスの影響で21~23年度は税収が落ち込み、単年度では赤字決算となるが、19年度に獲得した原子力発電施設等立地地域基盤整備支援事業交付金10億円などの成果で、24年度決算の累積では5500万円の黒字になると試算した。一方、景気回復が遅れた場合は22年度から累積赤字の発生が見込まれ、24年度には2億4500万円に膨れ上がる可能性がある。[br][br] 財政中期見通しは、財政の「見える化」を図り、市民協働による財政健全化推進を目的に、15年度から毎年公表している。累積黒字のシミュレーションが示されたのは初めて。[br][br] 19年度に公表した財政中期見通しでは、23年度に4億6500万円の累積赤字を試算していた。大幅改善した理由は、原子力関連の新たな交付金のほか、16~18年度に合併特例債を積み立てた地域基盤安定化基金25億円を、一般財源として活用できるようになることが大きいという。[br][br] 累積黒字の試算について同日会見した宮下宗一郎市長は「財政中期見通しを立て続け、われわれも財政を意識して見られた。市民とも共有しているので、財政健全化への協力環境がつくれた」と成果を強調した。[br][br] 累積黒字の財政中期見通しを実現できるよう、5年間で17億円の財源対策を講じるなど、さらなる財政健全化に取り組む方針。同日はふるさと納税推進に向け、新たに楽天のインターネットサイトでも寄付できるようになったことなどが報告された。