県債残高481億円減/青森県19年度決算

青森県は17日、2019年度普通会計決算を公表した。借金に当たる県債残高(臨時財政対策債を含む)は前年度比481億円減の1兆603億円で、県債の新規発行の抑制により9年連続減少。財政構造の弾力性を測る指標の経常収支比率は、0・9ポイント減の.....
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 青森県は17日、2019年度普通会計決算を公表した。借金に当たる県債残高(臨時財政対策債を含む)は前年度比481億円減の1兆603億円で、県債の新規発行の抑制により9年連続減少。財政構造の弾力性を測る指標の経常収支比率は、0・9ポイント減の96・0%と4年ぶりに改善した。臨時財政対策債を含めた実質的な地方交付税が減少したものの、人件費や交際費に加え、除雪費が減少したため、悪化の回避につながった。[br] 19年度決算は、歳入が0・3%増の6658億2695万円、歳出が微増の6459億6411万円。歳入では、地方税は法人事業税や自動車税が増加した一方、法人県民税法人税割が減少するなど、全体で1・7%減となった。臨時財政対策債を含めない地方交付税は1・8%増加した。[br] 歳出は、義務的経費を見ると、扶助費が増加した一方、人件費と公債費は減少し、全体で1・2%減。投資的経費では、大型施設整備の事業完了により、普通建設事業の単独事業費が減少したが、国の「防災・減災、国土強靱(きょうじん)化のための3か年緊急対策」に基づく補助事業費と国直轄事業負担金が増加し、全体では2・2%増えた。[br] 歳入と歳出の差引額から20年度に繰り越す財源を除いた実質収支は24億2130万円の黒字となった。[br] 19年度末の財政調整基金は10億円増の162億円、県債管理基金は1億円増の188億円。[br] 財政健全化法に基づく4指標は、いずれも早期健全化基準をクリアした。借金返済の負担度合いを示す実質公債費比率は13・0%と0・1ポイント改善。将来負担すべき負債の比率を示す将来負担比率は109・9%と8・2ポイント改善した。[br] 19年度の決算には新型コロナウイルスの影響は大きく現れてないが、20年度は税収減への懸念が高まる。県財政課は「引き続き財政規律を保ち、健全化に努めたい」と述べた。