8500万年前の琥珀に新種のコケ見つかる/久慈

久慈産琥珀に含まれていた新種のクジフタマタゴケ(久慈琥珀博物館提供)
久慈産琥珀に含まれていた新種のクジフタマタゴケ(久慈琥珀博物館提供)
久慈琥珀(こはく)博物館(新田久男館長)は10日、同館の採掘場で見つかった白亜紀後期(約8500万年前)の琥珀に新種のコケが入っていたと発表した。国内外に広く生息しているフタマタゴケの一種で、現代では絶滅した種とみられる。産地にちなんで「ク.....
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久慈琥珀(こはく)博物館(新田久男館長)は10日、同館の採掘場で見つかった白亜紀後期(約8500万年前)の琥珀に新種のコケが入っていたと発表した。国内外に広く生息しているフタマタゴケの一種で、現代では絶滅した種とみられる。産地にちなんで「クジフタマタゴケ」と命名された。[br] 琥珀は同館を運営する久慈琥珀の社員が2018年7月に発見し、コケ植物を専門に研究する公益財団法人・服部植物研究所(宮崎県日南市)が鑑定した。[br] 琥珀に入っていたコケは長さ1・1センチ。現代のフタマタゴケにはない円盤状の枝などの特徴があったため、新種と判明した。今回の発見は、フタマタゴケ科の種が恐竜時代の東アジアに存在していたことの証明にもなるという。[br] 同館では2013年にも琥珀の中から新種のコケ「クンノコゴケ」が見つかっており、今回の発見は2例目となる。[br] 同館で会見した同研究所の片桐知之所長は「白亜紀のコケ植物の多様性、進化の解明に貢献する発見。久慈産琥珀に含まれるコケは保存状態が良く、研究が進めばさらに多くの証拠が得られる」と期待する。[br] 同館では昨年、国内初となるティラノサウルス類の化石が大きな話題を呼んだ。同席した遠藤譲一久慈市長は「恐竜をまちづくりのテーマにしたい。太古のロマンあふれる貴重な発見が続く久慈の地層は市民の誇り」と語った。[br] クジフタマタゴケ入りの琥珀は11日から年末まで同館で展示する。久慈産琥珀に含まれていた新種のクジフタマタゴケ(久慈琥珀博物館提供)