青森市は11日、同市に住む60代女性の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。9日に感染が判明した60代男性開業医の妻で、今月上旬に2人で首都圏を訪れていた。市内では3日連続の感染確認となり、今回で6人目。青森県内の感染者は計30人となった。一方、10日に感染が判明した茨城県在住で仕事のため同市に滞在していた派遣型風俗店勤務の20代女性に関しては、利用客や同僚、店の代表者らと連絡が取れず、濃厚接触者の特定は難航している。[br] 市によると、60代女性は夫と2人で3日午後8時半に飛行機で東京都に移動。4日は横浜市で娘夫婦、5日は都内で息子夫婦と相次いで会食した後、同日午後6時に飛行機で青森市内に戻り帰宅した。6~8日は外出しなかった。[br] 9日に夫の感染が判明し、同日夜には自らも37度の発熱の症状があった。10日に夫の濃厚接触者として帰国者・接触者外来を受診。11日午前9時にPCR検査の結果、陽性が判明した。同日中に市内の感染症指定医療機関に入院する予定。 妻のほかに夫の濃厚接触者とされた知人1人と、医療機関で働くスタッフ8人の計9人は陰性だった。[br] 市は感染経路について、娘の夫の会社内で感染が確認され、10日夜には娘の感染が判明したことを踏まえ、首都圏滞在時に感染したとの見方を示す。娘の夫はPCR検査で陰性だった。[br] 60代男性の医療機関に受診した患者240人のうち217人と、市内の高校で健診を受けた生徒350人については連絡が取れており、体調不良を訴える人はいない。残る患者23人は確認を進めている。[br] 一方、市内で感染が判明した20代女性が接客した利用客約30人と同僚約5人について、市は「特定に至ってない」と説明。利用客のリストが存在せず、風俗店の代表者にも連絡が取れない状況という。[br] 11日に会見した小野寺晃彦市長は市民に対し、「関東方面への不要不急の移動を控えてほしい」と慎重な行動を求めた。