【インターハイ初の中止】「信じられない」「悔しい」 青森県内の選手ら落胆、悲しみ

新型コロナウイルス感染拡大の影響で全国高総体などの中止が決まった26日、青森県内の生徒、指導者からは落胆の声が漏れた(写真はイメージ。昨年の各競技大会のコラージュ) 
新型コロナウイルス感染拡大の影響で全国高総体などの中止が決まった26日、青森県内の生徒、指導者からは落胆の声が漏れた(写真はイメージ。昨年の各競技大会のコラージュ) 
運動部に所属する高校生たちにとって集大成の場となるはずだった―。新型コロナウイルスの感染防止のため、インターハイの中止が26日決まったことに、青森県内の指導者たちは理解を示しつつも、無念さをにじませた。「悔しい」。厳しい練習の先に見据えてき.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 運動部に所属する高校生たちにとって集大成の場となるはずだった―。新型コロナウイルスの感染防止のため、インターハイの中止が26日決まったことに、青森県内の指導者たちは理解を示しつつも、無念さをにじませた。「悔しい」。厳しい練習の先に見据えてきた“夢の舞台”を奪われた生徒たちは、ぶつけようのない怒りや、やり場のない悲しみに声を震わせた。[br] 県高総体6連覇中の強豪・八戸工大一高レスリング部は、今月17日を最後に部活動を自粛中。大館信也監督(39)は中止も覚悟していたが、最後の練習では士気を下げないよう「インターハイはあるはずだから、しっかり自主練習に励んでほしい」と鼓舞したという。中止の一報に「部員のショックは計り知れない。このために頑張ってきたんだから」と教え子たちの思いを代弁した。[br] 3年の吉田珠理主将はインターハイ開催にわずかな望みを懸け、26日も午前、午後の2度、自主練習に励んでいたという。ネットで中止を知り「うすうす感じていたが、決まってしまうと、やはり悔しい」と心の整理が付かない様子。今後は現時点で開催予定の国体や、大学進学後を見据え練習を続けるつもり。「まだ引退していない。練習は毎日続ける」と最後は気丈に振る舞った。[br] 県高総体の代替大会は、各競技専門部に開催の可否をゆだねられている。大館監督は「新たな目標を作ってあげたい。最後に大会ができるよう、調整したい」と力を込めた。[br] インターハイ出場を目指していた八戸学院光星高女子ソフトテニス部。助川美千子監督(49)は「残念…。それ以上の言葉が出ない」と声を詰まらせた。[br] 「団体、個人戦ともに県大会優勝とインターハイで1勝」が目標だった。昨秋から厳しい練習に打ち込んできた部員たちの姿を思い浮かべ、「どんな大会も高総体の代わりにはならない」とこぼした。[br] 昨夏のインターハイの個人戦に、2年生ながら出場した河村瑠華さんは「これまでの練習を振り返ると、悲しいの一言では片付けられない」と悔しさを吐露。昨年、全国の舞台に立った時、ペアを組んだ先輩に涙ながらに約束したのは「来年は(インターハイで)悲願の1勝をつかむ」ことだった。だが、かなわなくなった現実に「誰も責められない。悔しい…」と唇をかんだ。[br] 県内で唯一インターハイの開催地となっていた相撲競技。開催予定だった十和田市の名門校、県立三本木農業高で指導する小笠原史男監督(41)は「信じられない」と絶句。「命を守るためだから仕方がない」と決定に理解を示しつつも、「地元での晴れ舞台を目指してきた教え子たちに何と声を掛けたらいいのか」と戸惑いを隠さなかった。[br] インターハイは、角界で活躍するOBの力士たちが、かつて飛躍のきっかけとした舞台だった。「結果を残せば将来が変わるほどの貴重な大会。そのチャンスがなくなってしまった。子どもたちを思うと…」と無念さをにじませた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で全国高総体などの中止が決まった26日、青森県内の生徒、指導者からは落胆の声が漏れた(写真はイメージ。昨年の各競技大会のコラージュ)