のだファーム生産規模2倍に拡大 国のクラスター事業活用/野田村

豚舎内で自動化されたシステムを説明する平谷東英代表=3月下旬、野田村
豚舎内で自動化されたシステムを説明する平谷東英代表=3月下旬、野田村
銘柄豚「南部福来(ふく)豚」などの生産を手掛ける野田村の養豚業のだファーム(平谷東英代表)が、生産規模の拡大を進めている。国の「畜産クラスター事業」を活用し、新たに肥育用の豚舎6棟を整備。2年後の出荷頭数は現在の2倍、年間2万5500頭とな.....
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 銘柄豚「南部福来(ふく)豚」などの生産を手掛ける野田村の養豚業のだファーム(平谷東英代表)が、生産規模の拡大を進めている。国の「畜産クラスター事業」を活用し、新たに肥育用の豚舎6棟を整備。2年後の出荷頭数は現在の2倍、年間2万5500頭となる。大規模化の利点を生かして飼料の調達コストの低減、作業の効率化を図る。[br] 村内の養豚業者で構成する農事組合法人を2018年に株式会社化。のだファームを核として地域の畜産関係者が連携するための「畜産クラスター協議会」を立ち上げ、国の事業認定を受けた。[br] 既存の豚舎を改修して母豚を550頭から千頭に増頭。生まれた子豚を肥育するための豚舎6棟をクラスター事業で同村根井地区に整備し、今年1月末に完成した。事業費約5億円の半分を国が補助。今後、子豚を順次搬入し、2年後のフル出荷を目指すほか、新たに8人の雇用を予定している。[br] 整備した豚舎は、あらかじめ指定された病原がない「SPF」の認定を受けており、高度な衛生管理が特徴。出荷時期を迎えた豚の体重を自動計測して選別するシステムを導入し、省力化につなげる。[br] 飼料にゴマと海藻粉末を加え、一般の豚よりも短めの飼養日数で出荷する南部福来豚は柔らかい肉質が特長。今後は村内のワイナリーと連携し、村特産ヤマブドウの絞りかすを与える試験にも着手し、銘柄のさらなる差別化を図る。[br] 平谷代表は「外国産との競争で将来的に価格下落が見込まれる中、規模拡大のスケールメリットを生かしたい」と強調。「顔の見える生産を続けることが消費者の安心につながるはず。責任を持って生産を続けたい」と意欲を示す。豚舎内で自動化されたシステムを説明する平谷東英代表=3月下旬、野田村