【蕪嶋神社再建】市民ら「八戸のシンボル復活うれしい」

一般公開が始まった新社殿でおはらいを受ける参拝客=26日、八戸市の蕪嶋神社
一般公開が始まった新社殿でおはらいを受ける参拝客=26日、八戸市の蕪嶋神社
「“八戸の宝”復興」「これからも地域の心のよりどころに」―。 八戸市鮫町の蕪嶋神社の新社殿が再建され、一般公開が始まった26日、同神社は地域のシンボル復活を喜ぶ参拝客であふれた。2015年11月に社殿を焼失する火災から4年余り。新型コロナウ.....
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 「“八戸の宝”復興」「これからも地域の心のよりどころに」―。[br] 八戸市鮫町の蕪嶋神社の新社殿が再建され、一般公開が始まった26日、同神社は地域のシンボル復活を喜ぶ参拝客であふれた。2015年11月に社殿を焼失する火災から4年余り。新型コロナウイルスの感染抑止のため、参拝者にマスク着用を呼び掛ける異例の一般公開となったが、境内にウミネコの鳴き声が響く中、市民らが真新しい社殿を見つめ、地域の発展と家内安全を願った。[br] 午後2時からの一般公開を前に、社殿前には100人ほどの市民らが長い列を作った。[br] 家族3人で参拝に訪れた八戸市鮫町の会社員長谷川寿夫さん(61)は、15年の火災を市水産科学館マリエント付近から見ていた。当時は無残に焼け落ちていく神社を見つめ、「八戸の誇りがなくなっていくのを目の当たりにし、本当に悲しかった」。この日は家族の健康と家内安全を祈願したといい、「これからも八戸のシンボルとして港を見守ってほしい」と願った。[br] 「八戸の“宝”が無事に完成してうれしい。市民の誇り」と話すのは、同市金浜の小松せつ子さん(72)。県産材で建築された新社殿を見学し、「火事は悲しい出来事だったが、素晴らしい神社に生まれ変わった。大勢の方に見に来てほしい」と笑顔を見せた。[br] 無事に一般公開の日を迎え、神社再建に携わった人たちの感慨もひとしおだ。 御神像「八臂(はっぴ)弁財天」と吹き抜けの天井に据え付けられた5体の天女像「飛天の奏」を制作した鈴木彫刻工房(八戸市)の鈴木昭則さん(65)は「重大な事業に関わることができた。心のよりどころとなる新たな神社だ」と喜んだ。[br] 地元企業として再建を支援してきた八戸缶詰企業グループ代表の野田一夫さん(57)は、東日本大震災を乗り越えた神社が焼失したことを振り返り、「蕪嶋神社は再生のシンボルとしてますます大事な存在になる」と力を込めた。[br] 感染症の早期終息を願う声もあった。八戸市立城下小3年の濱谷空澄君(9)は「みんなが健康でいられるように祈った。早くコロナウイルスがなくなればいい」とにっこり。同市鮫町の青森県立八戸高1年榊あかりさん(16)は「学校にも行けず、世の中も元気がない中、神聖な場所で気持ちを切り替えられた。今度は家族でお参りして元気をもらいたい」と話した。一般公開が始まった新社殿でおはらいを受ける参拝客=26日、八戸市の蕪嶋神社