崖っぷちから執念の逆転劇 

3点を追う九回。崖っぷちから逆転劇は始まった。先頭の代打馬場佑人が中前打で出塁。代走が二進後、けん制死したが、竹本祐瑛、佐々木壱成、平野凌央が安打で続き、まずは1死一、二塁の好機で回ってきたのは主将佐藤宏祐。昨夏、昨秋と県大会で当たり、いず.....
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 3点を追う九回。崖っぷちから逆転劇は始まった。先頭の代打馬場佑人が中前打で出塁。代走が二進後、けん制死したが、竹本祐瑛、佐々木壱成、平野凌央が安打で続き、まずは1死一、二塁の好機で回ってきたのは主将佐藤宏祐。昨夏、昨秋と県大会で当たり、いずれも敗れていた聖愛に「ここで負けたら今までと一緒。はね返すしかない」。意地でバットに当て内野安打で満塁に。  2死後、打席に入った村上天稔。脚力には自信があった。「転がすことができれば何とかなる」。無心でバットに当てた打球は二塁手の正面へ。諦めずに全力で一塁を目指すと敵失でセーフ。その間に二、三走がかえり、とうとう追い付いた。  なおも二、三塁のサヨナラ機。打席の中村嶺也は「緊張して脚が震えた」と言うが、「ストライクが来たら、とにかく強く振る」と真ん中に入った変化球を芯で捉えた。打球が一、二塁間を抜けると、自然とガッツポーズが出た。  「絶対に勝つという、子どもたちの気持ちが強かった」。試合後、涙を浮かべながら語った蝦名雄仁監督。粘り強く戦って勝ち上がり、県王者まで上り詰めたナインの成長に「一つ一つできることをこつこつを全員がやってきた結果」と目を細めた。  次の舞台は東北大会。佐藤主将は「チームとして一つにまとまって県大会を優勝できた。東北大会でもチーム一丸、全員野球で頑張る」と力強く言い切った。 [right]2016年春季県大会・決勝 弘学聖愛 VS 八戸西[/right]