【新型コロナ】小中学校の修学旅行、延期相次ぐ/北奥羽

北奥羽地方の小中学校では1学期に予定していた修学旅行を2学期に延期する動きが相次いでいる(コラージュ、上は久慈市での教育旅行の受け入れの様子。下は児童生徒が修学旅行で利用する機会が多い東北新幹線。写真はイメージ)
北奥羽地方の小中学校では1学期に予定していた修学旅行を2学期に延期する動きが相次いでいる(コラージュ、上は久慈市での教育旅行の受け入れの様子。下は児童生徒が修学旅行で利用する機会が多い東北新幹線。写真はイメージ)
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、北奥羽地方の小中学校では1学期に予定していた修学旅行を2学期に延期する動きが相次いでいる。八戸市内は、ほとんどの学校が延期する方針で、担当教員などが旅行会社との交渉に追われている。一方、首都圏などから教育.....
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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、北奥羽地方の小中学校では1学期に予定していた修学旅行を2学期に延期する動きが相次いでいる。八戸市内は、ほとんどの学校が延期する方針で、担当教員などが旅行会社との交渉に追われている。一方、首都圏などから教育旅行を受け入れている岩手県の自治体は民泊などの延期依頼が続き、体験プログラムの変更などを余儀なくされている。ただ、多くの教育関係者は「延期は残念だが、子どもの安全が一番。旅行が復活したときに備えて、しっかり準備を進めていきたい」と気を引き締めている。[br] 八戸市内の多くの小学校は5~7月に北海道函館市方面への修学旅行を予定していた。市小学校校長会は、国が2月27日に臨時休校の措置を要請したのを受け、延期を検討。ある学校は6月に2泊3日で函館市に行く計画だったが、コロナウイルスの終息が見通せないため、9月への変更を決めた。校長は「旅行会社がスムーズに変更後のプランを探してくれた。何とかキャンセル料もかからず済んだ」と胸をなで下ろした。[br] 同市内の中学校の多くは4、5月に東京方面へ行き、東京ディズニーリゾートや横浜中華街などを巡る計画を立てていた。小学校と同様に、市中学校校長会も対応を協議し、9月以降に延期する方向で調整。ある中学校は5月の3泊4日の修学旅行を10月に移行。旅行会社などと交渉してキャンセル料を極力抑えたが、どうしても予算が不足してしまうことから2泊3日に短縮するという。校長は「生徒の命を守り、安心して楽しめるようにするための対応だ」と冷静に受け止めた。[br] 県立高は修学旅行を秋ごろに予定しているため、現時点での変更は決まっていない。[br] 一方、北奥羽地方の豊かな自然を生かした体験型修学旅行や教育旅行の受け入れにも影響が出ている。[br] 久慈市では例年、5月に教育旅行受け入れのピークを迎える。今年は仙台市内の中学校を中心に9校が訪れて民泊などで滞在するはずだったが、3月に入り4校の延期が決定。残る5校も延期を検討中だ。[br] 延期が決まった中学校は7~9月にずらして実施する予定。久慈市観光交流課の中村武志係長は「中止ではなく延期とのこと。来ていただけるのは、ありがたい。民泊先での感染防止対策をしっかりして受け入れたい」と強調する。時期がずれるため、体験プログラムの内容は一部で変更する必要があるという。[br] 主に関東・関西から農業体験の修学旅行生を受け入れている三八地方農業観光振興協議会(事務局・南部町)によると、2020年度は8件の来訪予定が組まれており、現時点でキャンセルはないという。[br] 担当者は「全国の教育委員会が実施・中止・延期の判断をする予定なので、それまでは何ともいえない。キャンセルは想定しているが、受け入れ先の農家とは万全の態勢で迎えようと申し合わせており、予定通り実施できればありがたい」と願っていた。北奥羽地方の小中学校では1学期に予定していた修学旅行を2学期に延期する動きが相次いでいる(コラージュ、上は久慈市での教育旅行の受け入れの様子。下は児童生徒が修学旅行で利用する機会が多い東北新幹線。写真はイメージ)