「もっと政策語って」変わらぬ選挙風景に町民ため息/三戸町議選

最終盤を迎えた三戸町議選。各陣営が訴えに熱を入れる一方、町民からは物足りなさを指摘する声も聞かれる=6日、三戸町
最終盤を迎えた三戸町議選。各陣営が訴えに熱を入れる一方、町民からは物足りなさを指摘する声も聞かれる=6日、三戸町
最終盤を迎えた三戸町議選。定数14を19人が争い、各候補が激しい選挙戦を展開する一方、町民からは厳しい目が向けられている。町議会を巡っては、昨年4月の青森県議選に絡む公選法違反事件で、当時の町議が相次いで辞職し、同7月に欠員10を補充する大.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 最終盤を迎えた三戸町議選。定数14を19人が争い、各候補が激しい選挙戦を展開する一方、町民からは厳しい目が向けられている。町議会を巡っては、昨年4月の青森県議選に絡む公選法違反事件で、当時の町議が相次いで辞職し、同7月に欠員10を補充する大規模な補欠選挙を行ったばかり。苦い記憶が残る中、選挙カーの連呼ばかりがこだまする昔ながらの光景に、有権者からは「もっと政策を語って」との声が聞かれる。[br] 町中心街では6日、各陣営の選挙カーが慌ただしく行き交った。「候補者がたくさんいる割りには関心が低い」。期日前投票のため、町役場を訪れた農家女性は素直な思いを話した。短期間で選挙を繰り返すことへの疑問は残り、議会への不信感が募ったままだ。[br] 町選管では、選挙への関心を高めるため、昨年の補選から、各候補の訴えをまとめた選挙公報を発行している。「どれも抽象的で何がしたいのか分からない」と切り捨てたのは60代の自営業の男性。公報には「産業振興」「福祉充実」「議会改革」などの文句が並ぶが、具体策はほとんどない。「あんな事件があったのに、政策本位の選挙をしようという候補はいないのか」とため息をついた。[br] 各候補者の考えを直接聞けるのが街頭演説だ。今回の選挙では、活発に行われるものの、数分程度で切り上げる陣営が目立つ。ある候補は「大きな会場なら時間を割けるが、人がまばらな街頭では、どうしても短い訴えや連呼がメインになる」と話す。別の候補は政策論争の重要性を感じつつも、「周りが連呼をしていれば、やらないわけにはいかない」と本音を漏らす。[br] シャッターが目立つ中心商店街で連呼を寂しげ聞いていた、無職の男性(70)は自戒の念を込めて話した。「これまでの選挙でも政策ではなく、地縁や血縁が重視されてきた。こういう選挙にしたのは、選ぶ側の責任でもあるんだ」。最終盤を迎えた三戸町議選。各陣営が訴えに熱を入れる一方、町民からは物足りなさを指摘する声も聞かれる=6日、三戸町