久慈市が雨水排水ポンプ場の整備加速

2018年度に完成した川貫地区の雨水排水ポンプ場。他の地区にも同型が整備される
2018年度に完成した川貫地区の雨水排水ポンプ場。他の地区にも同型が整備される
昨年10月の台風19号で被害を受けた久慈市は2020年度、住宅地にたまった内水をくみ上げて川に放流する雨水排水ポンプ場の整備を加速する。多額の費用を要するため、これまでは1カ所ずつ整備していたが、早期完成を求める市民の声を受けて20年度は3.....
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 昨年10月の台風19号で被害を受けた久慈市は2020年度、住宅地にたまった内水をくみ上げて川に放流する雨水排水ポンプ場の整備を加速する。多額の費用を要するため、これまでは1カ所ずつ整備していたが、早期完成を求める市民の声を受けて20年度は3カ所を同時並行で進める。台風豪雨は近年頻発しており、防災力強化で次なる災害に備える。[br] 市は2月21日から開催中の市議会定例会議に、新井田、田高、十八日町3カ所のポンプ場整備費1億7500万円を計上した市下水道事業会計の新年度当初予算案を提案。同会計19年度補正にも費用として6500万円を盛った。[br] いずれも20年度は詳細設計などを行う。ポンプ場の用地買収が完了していないため、稼働時期は未定。ただ、1カ所当たり5億円超の費用がネックとなり7~10年と鈍かった従来のペースに比べ、整備は大幅に早まる見込みだ。[br] 市が国から事業認可を受けて計画する市内のポンプ場は計15カ所。このうち、完成済みは門前、中央、川崎東、川貫、西の沢の5カ所にとどまる。市は残りの整備も急ぐ考えだ。[br] 台風19号では主要河川の久慈川と長内川は氾濫しなかったが、記録的豪雨で低い土地に雨水が流れ込み、排水路があふれて住宅が浸水する内水氾濫が相次いだ。住民からは内水に対応できるポンプ場整備を求める声が高まっていた。[br] 遠藤譲一市長は「台風が大型化する中、今年は大丈夫だろうかと不安を抱える住民の声も聞いている。これまでは1カ所に長い時間がかかっていたが、財政をやり繰りし、今後はできるだけ短時間でやっていく」としている。2018年度に完成した川貫地区の雨水排水ポンプ場。他の地区にも同型が整備される